人間は傷つけられるのが大嫌いです。

悲しくて、プライドがズタボロになって、恥ずかしい思いをするからです。

でも、

傷つけられることよりもつらいのは、

「自分のほうが傷つけたという自覚がある」ときです。

残念ながら人間関係は深ければ深いほど、

好きなら好きなほど傷つけ合ってしまいます。

傷つけてしまうのはお互い様だけど、

傷つけた分量やバランスに差があることもあります。

恋愛を思い出すとよくわかるでしょう。

恋愛は経験すれば誰でも必ず傷つくものですが、

傷つけられたほうが多い恋愛は、

意外と乗り越えられたり、時とともに忘れられます。

でも、

自分のほうがひどいことをしてしまったり、

自分のほうが相手を傷つけた罪悪感が残る恋は、

時がたつほど後悔の念が強くなります。

人を傷つけても自覚なく能天気に生きている人が世の中には多いですが、

心が弱い人は、

「傷つけてしまった」という自覚をちゃんともってしまうし、

それをいつまでも後悔する未練がましさがあります。

だから、人間関係で傷つけられたときには、

「こんなの傷つけるよりはましだ」

と思って耐えるのがいいです。

傷つけられても耐えるなんてつらいですが、

将来たらたらと後悔や罪悪感に支配されるよりずっとましです。