摂食障害という精神疾患をわずらっていた私の妹みーちゃん。
精神疾患なので、
心にさみしさや、自信のなさがあります。
そんなスキマだらけの心なので、
やさしくしてくれる人が現れると、
その人のことを簡単に好きになって、ベッタリになります。
あるとき、みーちゃんの職場に、
ウォーターサーバーを設置する業者の男性が来ました。
仕事で来てるのだから、
もちろんみーちゃんに親切に接します。
やさしさに飢えているみーちゃんは、
仕事上のやさしさを愛だと勘違いしたのか、
仕事上のやさしさですらうれしかったのかわかりませんが、
彼のことを大好きになってしまいました。
彼のために、
新規契約として、母親の家にも無理矢理ウォーターサーバーを設置させました。
やさしくしてくれた彼の力になりたかったのでしょう。
もちろん、その後彼に愛されるわけでもありません。
残されたのは、
母ひとりで飲みきれない量の水でした。