原田マハ著 「奇跡の人」 双葉社 2014年

アメリカ留学帰りの去場安のもとに、伊藤博文から手紙が届いた。
「盲目で、耳が聞こえず、口も利けない少女」が青森県弘前の名家にいるという。

明治20年、教育係として招かれた安はその少女、介良れんに出会った。
使用人達に「けものの子」のように扱われ、暗い蔵に閉じ込められていたが、れんは強烈な光を放っていた。
彼女に眠っている才能を開花させるため、二人の長い闘いが始まった。
著者、渾身の感動作!

ヘレン・ケラーの幼少期を描いた映画「奇跡の人」は、三重苦を克服したヘレンのことだと思っている人も多いようだが、実はサリバン先生を指している。
過酷な条件を乗り越えた偉人の陰にあった人を。

原田マハは実話の舞台を明治の津軽に置き換えるというフィクションで、安の闘いを通して、決められた枠を意志をもって壊すという奇跡と、言葉で思いを伝えるという奇跡を、見事に描いてみせている。

サピエ図書館にて、点字・デイジーでダウンロード可能。

以上です。