誰だったろう・・・
”むかしむかし、男と女がひとつだった”
っていっていたのは。


確かに男というイキモノには惹きつけられる。
ともすれば、抗いようもないほど激しく。
・・・ただ。
私は”男”というイキモノが理解できないし、
理解しようとも思わない。
それは無駄な労力の消耗。
そしてその存在は・・・私個人としては、宇宙人や
異星人と同じレベル。


「言葉が通じるだけ、異星人よりはまし?
 だけど・・・言葉が通じるのに、なぜこんなに理解が困難?」


短く舌打をうつ。

「・・・なんだろう、このモヤモヤした気持ちは・・・。」



そのイキモノについて考えれば考えるほど
私の中の何かが疼く。
そして・・・その”何か”の”名前”を・・・
私はおそらく知っている。

それはふいに白い龍のようなカタチをして、不敵に笑った。

私は汗をかいた手のひらを、無意識に握り締めた。



そんな気持ちを振り払うように、しかし泣きそうな声で
私はカウンターに向かってX.Y.Zをオーダーした。







by aki