中東で戦火が生じると、英語圏の多くの人たちが、裁きの日、世の終わり、キリストの到来、ハルマゲドンなどについて話し始めます。そうした話の中で、「反キリスト」や「不法の者」などが登場して、不思議な業を行なったり恐ろしい出来事が勃発したりするのではと不安を煽るようなことを述べますが、そうした人のほとんどは、自分自身が、神とされる「不法の者」を信奉する「反キリスト」であることに気付いていません。

 

しかしながら聖書によれば、そうした事態が生じる前に、或いはそうした事態の最初として生じる著しい出来事があります。それが「大いなるバビロンの滅び」です。

黙示録18章に記されている「大いなるバビロンの滅び」に関する詳細な記述によれば、「大いなるバビロン」との深い関係にあった「地の王たち」や「地の商人たち」は、その滅びを見て大いに嘆くものの、その時点ではまだ健在であることが分かります。「大いなるバビロン」の滅びは世界的な大事件ではありますが、全世界が大混乱に陥るような出来事ではないのです。

 

既にみてきたように、「大いなるバビロン」が特定の組織であり、特定の都市であることからすれば、これに相当する都市はバチカン以外にありません。ある日突然、バチカンが攻撃され、ローマ法王庁が壊滅される事態は、十分に想定され得る事柄ではないでしょうか。

 

一体誰がそのような攻撃を行うのでしょうか。もちろんこれは神の裁きであり、神が背後で導いておられることに違いはありません。とは言え、古代バビロンもエルサレムの場合も、神の裁きはいつも地上の政治権力を用いて行われました。ではバチカンに対する裁きはどの国を用いて執行されるのでしょうか。続く記事で考察しましょう。