だれがどんな事をしても、それにだまされてはならない。まず背教のことが起り、不法の者、すなわち、滅びの子が現れるにちがいない。(テサロニケ第二2:3-8)
不法の者の存在と、最初の「背教」のことが密接に関連している点に注目できます。この「背教」については、使徒ヨハネが次のように述べています。
子供たちよ。今は終りの時である。あなたがたがかねて反キリストが来ると聞いていたように、今や多くの反キリストが現れてきた。それによって今が終りの時であることを知る。
偽り者とは、だれであるか。イエスのキリストであることを否定する者ではないか。父と御子とを否定する者は、反キリストである。 (ヨハネ第一2:18、22)
反キリストとは「イエスのキリストであることを否定する者」です。イエスが、キリストすなわち「神によって油注がれた人」であることを否定し、そうではない別のイエス、すなわち油注ぎを行なう立場の「神としてのイエス」を提唱する人たちのことです。彼らは、背後で働く「不法の人」の影響を受け、真理ではなく偽りを信じるように惑わされて、自らの滅びを招いているのです。
不法の者が来るのは、サタンの働きによるのであって、あらゆる偽りの力と、しるしと、不思議と、また、あらゆる不義の惑わしとを、滅ぶべき者どもに対して行うためである。彼らが滅びるのは、自分らの救となるべき真理に対する愛を受けいれなかった報いである。そこで神は、彼らが偽りを信じるように、迷わす力を送り、こうして、真理を信じないで不義を喜んでいたすべての人を、さばくのである。(テサロニケ第二2:9-12)