読売新聞・こどものニュースウィークリーより | バイオエタノールあれこれ

読売新聞・こどものニュースウィークリーより

分かり易く書いてあるので、どんな人にも読んで頂きたい内容です。
下記サイトにはイラストも入っているので、気になる方は是非本サイトでご覧下さい。

http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/children/weekly/20070728ya01.htm
※情報元URLを掲載しておきますが、サイトに寄っては、上記URLが既に消えている場合もありますので、同時にそのコピーを掲載します。

(以下、コピー)
原料は植物 環境に優しく  自動車燃料 バイオエタノール

 トウモロコシなどの植物(しょくぶつ)から作られる自動車燃料(じどうしゃねんりょう)「バイオエタノール」が注目(ちゅうもく)されています。地球温暖化(ちきゅうおんだんか)の原因となる二酸化炭素(にさんかたんそ)(CO2)を増やさないので、ガソリンに比べて環境(かんきょう)に優(やさ)しいのが特徴(とくちょう)です。その一方で、食べ物の値段(ねだん)が上がるなどの影響(えいきょう)も出ています。
 バイオエタノールは、サトウキビやトウモロコシなどの植物を発酵(はっこう)させて作ったアルコールのことです。ガソリンと同じように燃えるため、自動車の燃料として使うことができます。バイオエタノールだけで走る自動車の開発(かいはつ)も進められていますが、いまは、ガソリンと混(ま)ぜて使う方法が主流(しゅりゅう)です。
CO2増やさない
 バイオエタノールも燃えると二酸化炭素が出ます。でも、原料になる植物は、二酸化炭素を吸収(きゅうしゅう)しながら成長(せいちょう)しています。燃えるときに出る二酸化炭素は、植物がそれまでに吸収した分を大気中に戻しただけと考えられるため、「二酸化炭素を増やさない燃料」とされるのです。
 海外では、アメリカやブラジルなどでさかんに使われています。ブラジルでは、1970年代からサトウキビが原料のバイオエタノールが販売(はんばい)されるようになりました。年間約1500万キロ・リットルを生産し、200万キロ・リットル以上を輸出(ゆしゅつ)しています。アメリカでも80年代から使われるようになり、今ではガソリン消費量(しょうひりょう)の1割が、バイオエタノール入りです。
首都圏で試験販売
 日本でも、少しずつ使われるようになってきました。今年4月には、首都圏(しゅとけん)50か所のガソリンスタンドで、バイオエタノールを混ぜたガソリンの試験(しけん)販売(はんばい)が始まりました。2010年度までに全国で販売する計画です。生産(せいさん)施設(しせつ)も次々と建設(けんせつ)される予定で、国内の消費も広がりそうです。
 この動きの背景(はいけい)には、日本政府(せいふ)の働きかけがあります。二酸化炭素や、牛のげっぷに含まれるメタンガスなど、地球温暖化の原因となる6種類(しゅるい)の温室効果(おんしつこうか)ガスを出す量を減らそうと、1997年に世界各国が決めた「京都議定書(きょうとぎていしょ)」で、日本は90年の時に比べて6%分のガスを減らす約束(やくそく)をしました。期限(きげん)は2012年なのに、05年の時点で逆に90年よりも7・8%も増加してしまいました。自動車やトラックの排(はい)ガスに含まれる二酸化炭素が原因とされています。
 そこで考えたのが、バイオエタノールの活用(かつよう)です。政府は05年4月に、10年度までの目標として、バイオエタノールなど生物から作られた燃料の使用量を増やし、年間で原油(げんゆ)50万キロ・リットル分のエネルギーをまかなうことを掲(かか)げました。これにより、二酸化炭素の量を少しでも減らして、目標達成(たっせい)に近づけようという狙(ねら)いです。
食料品の値上げも
 一方、バイオエタノールの普及(ふきゅう)により、様々(さまざま)な影響も出ています。
 まず、食べ物への影響です。トウモロコシは家畜(かちく)のえさにもなります。バイオエタノールの生産量が増えたため、原料のトウモロコシの値段が高くなり、家畜のえさ代も高くなっているのです。
 例えば、家畜用のえさを生産している全国農業協同組合連合会(ぜんこくのうぎょうきょうどうくみあいれんごうかい)(全農(ぜんのう))は昨年10月からこれまでに、1トンあたり約1万1000円も値上げしました。今後、牛肉(ぎゅうにく)や豚肉(ぶたにく)の値段が上がることも予想されます。
 マヨネーズやオレンジジュースのように、実際(じっさい)に値上がりしたものもあります。高く売れるトウモロコシやサトウキビを大量に生産しようと、食用油用の大豆(だいず)や、オレンジの生産をやめる農家が増えたためです。
 バイオエタノールのためにトウモロコシなどの食料を使いすぎると、飢餓(きが)に苦しむ途上国(とじょうこく)の人々がさらに多くなるおそれもあります。「食べ物を燃料に使っていいのか」といった意見も出ています。
 地球温暖化が進むと、極地(きょくち)の氷が解けて、海面が上昇(じょうしょう)し、おおぜいの人が家を失うと想定(そうてい)されています。バイオエタノールが、そのような状況を防ぐための対策の一つになることは間違いありません。しかし、多くの問題を抱えていることも事実です。環境問題を含めた広い視点(してん)で考えていくことが必要です。
(2007年7月28日 読売新聞)
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