2021年4月26日(月)
フランス式アロマテラピーのオンラインレッスンの第2回目。
東京20:30⇆パリ13:30とZoomでつないでのマンツーマンレッスンです。
レッスン内容は詳細にご紹介ができないのですので、ざっくりと。
◆③精油の買い方
フランスで精油を買うのは「薬局」を意味するアポセカリー(Apothicaire)やファルマシー(Pharmacie)、ハーブ系を多く扱うエルボステリー(Herboristerie)で。
フランスにはいたるところに薬局があるので、すぐに見つかります。
(確かにパリに行った時はそうでした。)
良い精油を買うためのチェック事項の確認。ラベルや箱、説明書などを見ます。
もちろんフランス語です。
そしてフランス語だけじゃないです。
学名のラテン語が大切です。
他にも抽出法や生育環境など7つの項目を確認。
これらが書かれていないと厳しいフランスの精油基準を満たしていないそうです。
優良な精油の証拠としてラベルやパッケージに記載しなければならない「オーガニック認証マーク」についてですが、フランスでの精油のオーガニック基準はとても高く厳しいそうです。
そもそもORGANIC(オーガニック)とは、「有機」や「有機栽培」という意味です。
「化学合成農薬や化学肥料に頼らず、土壌の持つ力を活かして環境への負荷をできる限り少なくする農法。」です。
それらの条件下で厳格な基準をクリアしたものがオーガニック認証ということになります。
オーガニック認証には以下の種類があります。
ABマーク(AGRICULTURE BIOLOGIQUE)フランス農務省認定
フランス政府が1981年に指針を制定し、1985年以来国家によるビオ(オーガニック)認定マークとしてこのロゴを使用。最低3年間は有機農法実施していること、オーガニック材料を95%以上含むこと、EU圏内で生産あるいは、加工されたものに限るなど、厳しい基準を設け、1年ごとの抜き打ち検査も行われる。
オーガニックプレスより https://organic-press.com/
ECOCERT(エコサート)
※このマークは現在デザイン変更されていますが、中級1でご紹介します。
1991年に設立したECOCERT(エコサート)は、フランスのトゥールーズを本拠地に置く国際有機認証機関です。ヨーロッパで規定されているオーガニック基準を満たしているかを厳しく検査し、認定を行なっており、すでに世界のスタンダードとなっています。
オーガニックプレスより https://organic-press.com/
ヨーロッパ有機認証(EUオーガニック認証)
EUの有機農業規則に従って生産された農産物であることを証明するマーク。欧州旗の象徴でもある12個の星、葉の形、緑色の「ユーロリーフ」は、欧州と自然の融合をイメージ。
EU有機ロゴマークとあわせて、管理団体のコード番号と製品を構成する農業原料が作られた場所を併記する。
◎EU Agriculture:農業原料がEU内で生産
◎non-EU Agriculture:農業原料が第三国で生産
◎EU/non-EU Agriculture:農業原材料の一部がEU内で生産され、その他の部分が第三国で生産。当該製品を構成する農業原材料のすべてがある特定の国で生産されたものである場合は、具体的な国名に置き換えるか併記も可能。オーガニックプレスより https://organic-press.com/
この3つが記載されていれば基準はパスしているので、とりあえずは安心。
とはいえ、認証されていないのに偽物シールを貼る粗悪な商品も存在しており、このマークがあるからといって鵜呑みにしてはいけない。(仕入れのきちんとしているアポセカリーではそういったものは置いてないと。雑貨屋などで売っていたら気をつけた方がいい)
またこれらが記載されていないとしても、きちんとオーガニック基準を満たしているものもあるそう。なんとも悩ましい限りです。
それでは何を基準にしたらいいのか。
それは「誰が作っているか」なのだそうです。
人となりと仕事ぶりを見て優良な生産者を選ぶのがもっとも安全な方法ですが、かなり難しいですよね。
しかしトモミ先生は、南仏のオーガニックラベンダー生産者と知り合いになり、仕事内容も確認し、ときには畑仕事も手伝って、毎年高品質の精油を購入しているそうです。気合いの入れ方が違いますね。
私は生産者に会うことまではさすがにしていませんが、「優良な精油の買い方」という授業内容がとても興味深くて、この授業以来お店でこれらのオーガニック認証マークを確認するようになりました。(私はSDGsやフェアトレードに関しても記事を書いているので、後日ご紹介します。)
精油に関しては先の7項目も必ずチェックします。
がっつり文系の私ですが、必要性があれば理系のことも苦ではないことがわかりました。
◆④精油の使い方ー塗布・飲用・吸入ー
●精油の保存方法や有効期限
フランスでの精油の扱いは日本とは違い、気温5度〜35度まで耐えられるそうです。
100度を越す水蒸気蒸留法で抽出するので、高温には強いはずなので当然と言えば当然ですよね、
有効期限は紫外線の当たらない冷暗所で5年くらい。
ただし開封してしまうと空気に触れてどんどん酸化してしまうので、早めに使い切る方がいいそうです。
精油の種類によって年数は違いますが、食用のオリーブオイルなども同じですよね。
でもそれほど神経質になることは必要ないそうですよ。
●精油の使い方
- 皮膚に塗る際のキャリアオイルの有無
- 精油の飲用についてはフランスは可、日本では禁止。飲用については自己責任で!
- デフューザー、吸引、お風呂での使い方など
精油は水に溶けないので「精油を誤飲した際は水を飲んで吐かせる」という対処方法はおかしいそうです。
精油を誤飲したら、キャリアオイルを飲んで病院に行く。吐かない。
精油を飲むことがあるフランスでは、オーバードーズや毒物、有害物質などを誤飲、やけどなどしてしまった際に「Anti Posion(http://www.centres-antipoison.net/)」というところに連絡をするそうです。薬関連の救急という感じでしょうか。
パッチテスト等で精油を肌につけてヒリヒリした際も、水で洗い流すのではなく、オイルで拭き取るのだそうです。確かに水で洗っても弾いてしまいますもんね。
●禁忌
精油はその成分から使ってはいけない対象や環境がある。
妊婦、乳幼児、老人、喘息持ち、ペットなど。
高脂血症、高血圧の人が飲んでいる薬は、グレープフルーツを用いると血の流れが良くなりすぎて、怪我をした場合血が止まらなくなるなどの症状があるので、グレープフルーツの精油の使用は禁止するなど。
講義が予想よりメディカルな内容で、今まで「アロマって癒し〜」とほんわかしていた自分を反省しました。
これぞフランス式アロマテラピーというべきでしょうか。
薬剤師の我が兄によれば「フランスの薬剤師はレベルがめちゃくちゃ高い!」そうです。
代替医療、民間療法の扱いを受けているアロマテラピーといえども、彼らが扱うとなれば「信頼できるもの」ということでしょうか。
もっともっとフランス式アロマテラピーを知りたくなりました。
というわけで第2回目のレッスンはここまで。
トモミ先生は美人で聡明で、でも言うべきところはビシッとおっしゃる素敵なマダムです。
トモミ先生とフランス式アロマテラピーに興味を持たれた方は以下をご覧ください。
【お知らせ】
トモミ先生とのマンツーマン・オンラインレッスンは2022年より動画視聴コースに変わります。
直接マンツーマンで教わりたい方は、この機会をお見逃しなく。
2021年11月30日で受付を終了いたします。Île des Fleurs Parisメディカルアロマ塾
https://www.iledesfleurs.com
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