誰のため? | ことの葉だより

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先日のことです。

午後10時過ぎにチャイムが鳴りました。

今頃誰だろうと思いつつ玄関を開けると、

見知らぬおじいさんがひとり、

「交通費がないので貸してくれないか」と言います。


あなただったらどうしますか?


対応した主人は、はっきり断り、帰ってもらいました。

私はといえば、

 少々のお金ならあげてもよかったのではないか。

 警察署の場所を教えてあげればよかったかもしれない。

 何か食べ物だけでもあげた方がよかったかも・・・・・・・

と、主人の対応をちょっと冷たいように感じていました。


しばらくして、テレビを見ていた主人が、

「さっきのおじいさんのことだけど、お金をあげたほうがよかったと思うか?」と訊いてきました。


あなたはどう思いますか?


主人の考えは、

 あげないのが彼のためである。

 なぜなら、彼は、借りたお金を踏み倒そうとしている。

 その彼の(ちょっとオーバーな表現だが)犯罪に加担してはいけない。

 ここでお金をあげれば、彼の成功体験になり、また同じことを繰り返すだろう。

ということでした。


私があげたほうがよかったのではないかと思っていたのは、

あのおじいさんのことを思っていたのではなく、

自分を親切な人間だと思いたかったから・・・・・・ということに気がつきました。


なかなか”For you”になれない私です。