昨日鑑賞した展示会のお話です。乙女デザイン?!
実はこれ、竹久夢二に代表される「大正イマジョリティ」の展示会なんです。
イマジュリティとは、装幀・挿絵・絵はがき・ポスター・広告・漫画など大衆的な複製としての印刷・版画の総称だそうです。
私はこの時代、画家とイラストレーターとデザイナーがまだ別れてなくて、一人の作家が様々な媒体に応じて微妙に作風を変えながら作られたものが好きなのです。
ただまぁ、田舎の美術館の展示会ですから、夢二の作品を中心に数人の作品をちょこちょこと並べた程度だろうと、過度な期待はせずに行ったのですが、いい意味で裏切られました。
まず美術館がでかい。1階は常設展なんですが、それ以外にも吹き抜けのホールにロダンなどの彫像が適度な間隔をあけておいてあります。
さすがに展示会場の中は撮影禁止でしたが、藤島武二や橋口五葉らの緻密なアールヌーボーに始まり、日本人最初のグラフィックデザイナーと呼ばれる杉浦非水の一連の三越広告、最近では夢二美術館が特集展を行うくらい注目されている京都アールデコの小林かいちなどなど、これでもかというくらいに充実した展示でした。
さらに後半はテーマごと(作家別ではなく、当時の流行でテーマ分けされた)展示では、作者不明ながら松竹座ニュースなどの当時の最先端を行くイマジョリティが、前半に負けないボリュームで展示されていました。
いやぁ、内容濃すぎ。
30分くらいでさらっと見て昼飯を食べに行こうと受付の女性におすすめを聞いていたのですが、展示を見終わったらもう1時40分でした。
この美術館の素敵なところは1階にフランス料理店が入っているところ。
時間が時間だけにランチも大方が売り切れていたのですが、キーマカレーのセットを注文しました。
まぁ、お値段(1130円税込み)考えたらコーヒー付きとは言え、少し高めかなぁ。味はいたって普通。
ただし、ロケーションがいいのも事実。隣接する千波湖周辺は有名な偕楽園と一体となった世界第2位の面積を持つ都市公園。窓からの眺望も素晴らしい。
食事を済ませたらもう午後2時。今回は夕方早めに帰宅したいのでそのまま引き上げましたが、偕楽園や水戸八幡宮など周辺も見て回りたいですね。
普段めったに買わないのですが、参考になるので図録を購入しました。
みなさんに全ての良き事が雪崩のごとく起きます。