宮醤油店とニコニコドライブインの間に行った場所をご紹介しましょう。
宮醤油店を出て国道を一気に南下、
途中ゴニョゴニョをゴニョゴニョして
ゴニョゴニョすると目的地に到着です。
奥に見える急な階段を登った先にあります。
見捨てられた歴史遺産「岩谷堂」と呼ばれる
洞窟寺院があると聞いて、場所を調べて訪れた次第。
伝説によれば奈良時代に行基により一夜にして彫られたという。
もともとは先人のブログに紹介されていた写真を見て
行ってみたいとは思っていたのですが、
皆さん荒らされることをおそれてか場所を非公開にされていました。
偶然見つけた、富津市文化財審議会議事録に記載されてました。
それで本日の訪問と相成ったわけです。
議事録によると貴重な文化財にも関わらず、なんら保護政策がとられておらず、
地域による管理に任せたままという非常に残念な状況のようです。
早速階段をのぼると、落ち葉も掃除されておらず、草も伸び放題。
地元民ですら訪れないと思しき、お堂も閉ざされたままの裏寂れた場所でした。
崖にはしご状に足場が切られ、その上に洞窟があります。
中を覗いてみるとほとんど消えそうなくらい風化が進んだ磨崖仏が
壁面に彫られてあります。手前の仏像は後から置かれたものですね。
比較的足場のいい洞窟に入ってみるとそこは壁面に
びっしりと掘りこまれた磨崖仏の数々・・・。
かなり風化が進んでかろうじてシルエットが分かる程度です。
中には上の洞窟に登るための階段もあったり・・・。
オッサンにはキツイ、アスレチック系の寺院です。
元気なPenguin774さん(笑)
ただちょっとよろけて肩が壁に触れただけで、
服が真っ白になるくらいボロボロと崩れる柔らかい岩盤です。
しかも上の写真でもわかるとおり、洞窟の上の木の根が
岩盤にヒビを作っていて崩落の可能性もあります。
一刻も早い保護政策が求められます。
続いて訪れたのは上総薬師第四番札所でもある東明寺。
こちらも文化財審議会議事録で見つけた場所です。
文化財審議会議事録によるとこちらの十二神将像を
文化財指定するかどうかでもめていましたが、
本尊である薬師如来像は文化財として登録されています。
本堂は普通ですが、中はすごいゾ。
ただし撮影禁止に付き写真はありません。
薬師如来像は補修されて本堂に収められてました。
ご住職は気さくな方で色々と文化財保護のご苦労を伺えました。
十二神将像のことを伺うと関東では二番目に古く、
しかも運慶に連なる慶派の作。
鎌倉時代の十二神将が一体も欠けずに残っているのは希少なのだとか。
実際、関東で一番古い十二神将像は国立博物館で保管されているそうです。
にも関わらず、調査するだけでも費用がかかるとかで
今もまだ文化財に登録されていません。
ということで、本尊の後ろの棚に仕舞ってあるのを
特別に拝観させていただきました。
最後にはご住職直筆のお札まで頂戴いたしました。
続いて訪ねたのは海沿いにある薬王寺。
ここの薬師堂の裏にも磨崖仏があると聞いてきたのですが
残念ながら蓋をされていました。
ざんねんですが、実はもう一つ希少なブツがあります。
文化財ではありませんが、天然記念物「オハツキイチョウ」です。
全国にも20本しか存在が確認されていない希少な木です。
何が「オハツキ」かというと、銀杏が葉の先になるのです。
もちろん冬の今は葉は一枚もついてません。
これは秋にリベンジですね。
続きはまたあした。
最後まで読んでくださったあなたに、全ての良きことが雪崩のごとく起きます。
