「“文学少女”と穢名の天使」野村美月 | 今日もライトノベルを読む予定はない

「“文学少女”と穢名の天使」野村美月

劇場アニメ化も決定した“文学少女”シリーズの4巻目です。

今日もライトノベルを読む予定はない-“文学少女”と穢名の天使


今まで空気気味だった琴吹ななせがようやくメインヒロインになりました。

随所に引用されるガストン・ルルーの「オペラ座の怪人」の一節一節が物語とリンクし、現代に生きる登場人物たちのつらく悲しい運命を、儚くも美しく彩っています。
大学受験で忙しい遠子先輩のいない中、なれない単独調査を強いられる心葉君が初めて他者と向き合い、深く関わろうとしていきます。ななせさんの気持ちに目を向けようとするところも、「あーじれったい!」と思いつつも心葉君の不器用な真面目さに感動しました。

ラストでは、美羽の生存と登場がいよいよ濃厚になってきましたので、次の巻を読むのが楽しみです。




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オペラ座の怪人 (角川文庫)/ガストン ルルー

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