妊娠20週目。

入院14週目。


妊娠6ヶ月に突入するも、

点滴と吐き止めは1日二本。

嘔吐、よだれつわりは継続。

食べれる物は、朝の食パン、夜に出る素うどんかにゅうめん、

飲み物はイオンウォーターのみ。

嘔吐は1日10回ほどにおさまる日が増えてくるも、四六時中いつでも嘔吐できる感覚があるし、酷いときはまだ20回以上吐く日もありました。

口の中は常に大量のよだれが溜まるので、

口の端にティッシュを噛んで過ごす日々。


妊娠が分かって約6ヶ月、ほとんど食べれていないし、鉄剤やビタミン剤も全く飲めてないにも関わらず、

赤ちゃんはすくすく育ち、大きさなども基準値。

エコーで見る限り、脳や心臓、肺の発達も問題なし。

子宮口もしっかり閉じてくれてて、

破水や切迫早産の心配はなさそうでした。

これだけは本当に良かったこと。


ただ日を追うごとに胎動も増してきて、

本来なら母親として喜ぶべき胎動も、

お腹からの振動で胃や内臓が揺らされるからか吐き気が増すので、

本当にやめてほしかったです。

とにかく静かに、穏やかに1日1日が過ぎるのを待ちたいというのが私の毎日の一番の願いでした。

胎動があるたび

《動かないで。やめて。じっとして。》

と心で唱えていたので、

いま考えると赤ちゃんには本当に申し訳ないことをしたとおもいます。

お見舞いにくる旦那さんも胎動を感じたい。

とお腹に手を置いてきたりもしましたが、

その手のひらの熱やちょっとした摩擦でも吐き気がしたので旦那さんにも、

気持ち悪さが増すから触るのやめて。

と断ったりもしました。

悲しそうな顔をしてましたが、

この時は自分体調のこと以外考えれませんでした。


妊娠21週目。

このころ急に嘔吐の回数が減ってきて、

毎日だいたい10回まででおさまるようになりました。

食事も煮魚や焼き魚、煮物ならほんの少しだけ食べれることができるようになりました。

点滴も1日一本にしても検査の数値が安定するようになり、吐き止めも一本いれるか、

入れなくてもそこまで強い吐き気が出てくることも無くなってきました。

歯磨きやお風呂に入っても嘔吐したり、

吐き気が増したりするのもかなりマシになりました。

喋ることも少しずつできるようになり、

何も考えられなかった日々から

少しずつベビーグッズのことや産後のことなどを考えられるようになってきました。

そんな中、一番気になったのがいま入院してる入院費。


いくら健康保険に限度額があるといえど、

もぅ入院して15週以上。

限度額目一杯だったとしても……ざっと計算してもかなりの額だし、

これからの出産費用、ベビーカーやミルク、おむつ、その他もろもろの費用。

旦那さんの毎月の収入と、

二人の貯金額など考えるとこれ以上入院してるのは正直苦しかったし、

何より私もこの病院の壁とカーテンを毎日見続ける日々や、

点滴の交換と、朝と晩の体調チェック、

朝昼晩の食事を運んでくれる以外に何も施しようのない病院の対応にもかなり嫌気がさしていたのもあるので、

点滴さえ打たずに過ごせるようになれさえすれば、

このまま病院にいるよりも自宅にいたほうが環境も変わるし、

もしかしたらこのつわりの状況も少しはかわるんじゃないか?

という思いも出てきました。