さて、やりますかwwwwww
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Ep.2
《言葉を否定するのは、それが事実だからか》
「レオン、あいつは誰だ」
隼人は未だ眉間に皺を寄せるレオンに訊いた。
「…あいつは榊原・清次。元A組の炎の超能力者だ」
苦虫を噛み潰したような顔でレオンは答えた。
「元?」
「ああ。あいつは一回、授業中に生徒と喧嘩して相手に大火傷させたんだよ。その罰として、半年の停学処分、そんでB組に落第。」
「同じA組相手に大火傷とは…」
呟くとレオンは苦笑し、
「興味そこかよ…まぁ、性格は最悪だが、腕だけは確かだ」
「魔女狩りの王、か。五大王と呼ばれる神祇の一つだが…あそこまでの威力を秘めているとは」
「あのな、他人事みたいだけど、お前もアレみたいなのがバンバンいるA組と戦る事になるんだからな?」
「?どういうことだ」
レオンはハァと息を付き、
「知らないのかよ…ウチの教導院じゃ、年に一回、クリスマスに、キリストの聖誕祭を行うのは知ってるよな?」
隼人は首肯した。
「ああ。祭事の花形だからな。パンフレットにも、大々的に取り上げている」
ああ。とレオンも頷く。
「んで、その時に、学校全体でクラスマッチがあるんだ」
「ほぅ…中々興味深いな」
だが、とレオンは言葉を繋ぐ。
「毎年優勝をかっさらうのはA組なんだよ。連中はB組以下のヤツらと違って一般公募じゃない、聖府推薦の選りすぐりのエリート。これは二年生も三年生も変わらない」
グッとレオンが拳を握ったのを、隼人は見逃さなかった。
「だけどよぅ、そんなんでも、一矢報いたいじゃねえか」
「…レオン。お前は、勝ちたくないのか?」
は?という顔を、レオンが向ける。
「今のお前の言い方じゃあ、負けるのは仕方ない。けど、何か証は残したい。みたいな言い方だった。レオン、お前は勝ちたくないのか?」
「………勝ちたいさ。でも、そんな事…出来るはずが…」
「やるかやらないかだ。初めから諦めていれば、可能性はゼロだ。だが、諦めずに立ち向かえば可能性はゼロではなくなる。どんな小さな可能性でも、自分からゼロにするほど馬鹿なことはない」
一瞬の間のあと、レオンは力強く頷いた。
「しかし…大変だな。聖誕祭まで一週間しかないのか…」
一週間。それは長いようで短い。まだ自分はこのクラスの特性や傾向、神祇を知らない。
だが、やるしかない。
場所は変わって、教導院に標準搭載されている地下修練所。
クラス全員が余裕をもって入れるにも関わらず、これで一番小さいのだという。
さて、と隼人は口を開いた。
「急に集まってもらって申し訳ない」
すると、クラスメイトの大半が気にするなというふうに頷いた。
彼は、自分がある程度クラスに溶け込めているという事に安堵し、言葉を続けた。
「みんなは知ってると思うけど、来週聖誕祭がある」
またも、軽い首肯が返る。
「それで、俺は知らなかったんだが、クラスマッチがあるらしいな」
今度は、頷きはなかった。
みんな、隼人の言いたいことが解ったのだろう。
「みんな解ってると思う。そこでだ。俺たちはどうするんだ?」
は?という声が漏れた者もいた。
「調べてみたが、今までA組以外のクラスが優勝した事はない」
ゆっくりと、だが、確実に、隼人の言いたいことが、全員に伝わっていく。
「今まで通り、A組に勝ちを譲るのか。それとも、俺たちが初めてA組を破った英雄になるのか。新参者の俺に、決める権利はない。みんなで決めてくれ」
みんなは最初、困惑したようにしていたが、
「ああ、そういえば」
隼人の言葉に、全員が耳を傾ける。
「俺、一生懸命ひたむきに頑張る健気な女子が好きなんだ」
この言葉で、女子の意見は固まった。
そして、
「頼り甲斐のある強い男は、モテるぞ」
男子は雄叫びと拳を挙げて意見と団結を固めた。
まさかここまで巧くいくとはな…
隼人はポーカーフェイスをきめながら、内心では驚愕していた。
それもこれも、レオンの
「ウチの女子は隼人に釘付けだし、男子は残念なことにみんな彼女がいない。そこを突けば余裕だって」
という言葉を信じたからなのだったが。
まぁ、士気が上がるのはいい事だと隼人は雄叫びを挙げる男子に向かって苦笑した。
「さて、なら、決めなければならない事がある」
隼人は表情を戻し、声を出す。
「クラスマッチのルールは致死系の術式や神祇を使わなければ殆ど何でもあり。その上で、クラスの代表であるキング、あるいはクイーンを戦闘不能にするか、もしくは敵陣地に置かれたフォートレス・コードを専用の術式で開匣して、読み取ったモノを本部に送信し、コードが合致すれば勝利。そうだな?」
全員が頷く。
「なら、キングあるいはクイーンはどの系統の術式にも対応出来るように万能型の方がいい。誰か万能型はいないのか?」
その問いに答える者はおらず、場は沈黙に包まれた。
「まさか…いないのか?これだけいて、万能型が一人も?」
「だから隼人言ったろ?万能型は珍しいんだって」
レオンが声をあげて答える。
「俺は前線に行きたかったんだが…」
「なら出ていきゃいいじゃねーか」
「は?」
隼人はあまりに予想外の答えだったが故に、可笑しな声を出してしまった。
「だから、出ていきゃいいんだって。お前、実は相当出来るんだろ?だから俺たちはついて行ってるんだ」
「…なら、俺はキングで軍師で斬り込み隊長か…笑えないな。前線突っ走る軍師がどこにいるんだ…だけど、仕方ない。やろう。背中…フォートレスは任せた」
レオンが応、と答える。
「よし、じゃあこれから前線、遊撃、拠点の防御、フォートレスの死守に分かれてもらいたい。前線には直接打撃系や加速重視の術式を持ってるヤツがいい。遊撃は中遠距離の術式、それも広範囲やピンポイントが切り替えられるヤツだな。拠点の防御は広範囲の防御術式が張れるヤツ。フォートレスは近中距離を無駄なくこなせるヤツがベストだ。自分や友達と相談して決めるもよし。困ったら俺が役割を考える。それで、各部隊ごとに小隊を3つ程作ってもらって隊長を決める。その方が効率もいい」
「自分、超近接型で御座るよ」
と、一人の男子が手を挙げる。
彼は確か実家の家系が忍者であるらしいが、名前は…忘れた。
しかし流石は忍者の末裔であるらしく、俊敏性と状況把握能力は抜群に高かった筈だ。
「よし、なら隊長をしてもらえるか?ええと…確か…」
「向井半蔵で御座るよ!というか隼人殿!既に自分の扱い方を心得ているんじゃないで御座るか!?」
ああ、こいつ、苦労人だ。
間違いなく、速いのをいい事にパシリとかされてるヤツだ。
「ん?ジュース切れた?半蔵、ジュース」
一人の生徒が半蔵に声をかける。
「『虎牙甲羅』で御座るな?御意!」
そういうと半蔵はその場を飛び出してすぐに戻ってきた。
「…速い」
ここから一番近い自動販売機でも5~600mはある。それを三秒と掛からず往復するとは。
見掛けによらず、凄いのがいたものだと、隼人は思った。
「よし、前線には俺と半蔵、それから涼風が隊長になって現場を指揮する」
すると、榊原が声を張り上げた。
「テメェ、俺を出さずに誰を出すッてンだよ、ァアン?」
「榊原、お前には遊撃に回ってもらう」
「ンだと?」
「お前の炎はハッキリ言えば、近中遠距離の全てに対応出来る応用力の高さがある。なら、それを生かすために遊撃で前線のフォローをすると同時に、前線の討ち漏らした相手を叩き潰す方が有益だ」
榊原は大きく舌打ちし、その場に過大な動作で腰を下ろした。
「それから、遊撃隊の隊長にはあと伊藤さんにも行ってもらって構わないか」
「えっ?私っ?」
静が大きく眼を瞠って驚く。
「【梓弓】の長距離精密射撃を見れば当たり前だと思うんだがな。コカトリス討伐の時に撃った弓は俺の『紫電杭』が眼に当たるように狙ったんだろう?そこまで計算して実行できるならこれ以上適任もいないだろう。伊藤さん、やってもらえるか?」
そういうと静は頷き、
「ええ。私でいいなら。それと、伊藤さんはやめて。静でいいわ。」
彼女の言葉に隼人は頷くと、
「よし、あと一人だが…カイン。やってくれるか?」
カインと呼ばれた背の低い男子生徒はこちらを見上げる。
彼は情報系の、つまり軍師に回る人間で、戦闘要員ではない。
「ん…僕なんかが…隊長に…?」
だからこそ、その問いは当然だった。しかし、
「ああ。遊撃隊は暴走族が多いからな。お前みたいなみんなをまとめられるストッパーが必要なんだ」
隼人がそう言うと、カインは俯き、ややあってから頷いた。
「僕も、みんなの役に立てるなら…」
「よし、決まりだ。そうしたら次は…」
という風に話は進み、役割もどんどん決まっていった。
因みにレオンはフォートレスの死守に回り、隊長になった。
「よし、みんな…勝とう」
応じるみんなの声は、今までのどの時よりも大きかった。
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さーて、どーでしたでしょーか
結構パク…リスペクトしてますが、やっぱりご愛嬌ってことでwwwww
んじゃー次回にもご期待下さい