第一話『これはヤンキーですか?いいえ、俺です。』 | You and I can (not) be "Genius"

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喰人のブログ。。。

大好きなアニメのことや、毎日の生活などの話題が中心です。

たまーに自作小説を書いたりします


それでわ、最高の出来を自負するAgainをうpしたいと思います!

辛口、甘口、ベタ褒め酷評なんでもこいなんで、取り敢えずコメントくれると嬉しいです

でわ、

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アゲイン~Again~

灼けた校舎とグラウンドに響く、屋上のブラスバンドの柔らかい旋律。
黄昏が夕闇に代わるその時、俺は全てを失った。
人の命の儚さを叩きつけられたその時から、俺は立ち止まっている。
そして、それから一年…
俺は、彼女に出逢った…

桜の花が咲く頃、俺は高校生になっていた。
私立帝門学園高等部。
それがこの高校の名称だ。
偏差値は60そこそこの普通の私立高校で、学校の前にかなりキツい傾斜の坂があるのが特徴といえば特徴だろうか。
名前はズバリ、桜坂。
なんともそのまんまな名前だが、よく考えると、桜の咲かない時期でも桜坂と呼ぶのだから中々間抜けだ。
さて、周りを見渡すと、俺と同じ新入生達が新しい制服をぎこちなく着込み、これからの高校生活に夢を馳せていた。
…二人以上のグループで。
しかし、俺の周りには誰も来ないどころか、俺と目を合わせるのを恐れるかのように目を背けてそそくさと去ってしまう。
ハァ、と溜息をつくと、ポンと肩を叩かれた。
「こりゃまた盛大に避けられてるな、大将。」
振り返ると、そこには俺より5cmほど身長の低い少年がいた。
「俺はもう大将じゃないぞ、子龍。」
「おいおい、お前ほど大将の名前が似合うヤツはいないだろうさ。連戦連勝、常勝無敗の剣士殿ともあろうお方が。」
このえらくペチャクチャ喋るヤロウは梅原子龍。
俺が中学生の時の唯一の友人で、いわば親友だ。
「…子龍。」
だからだろう。俺のその一言で子龍は俺がその話を好まないことを思い出し、バツの悪そうな顔をした。
「悪い隼人、うっかりな…」
「ああ…」
「まぁ、なんだ。やっぱりまだ避けられてるのか。」
「みたいだ。染めた方が良かったか…」
そう言って俺は自分の髪を触った。
サラサラとした長い髪。
それだけなら何ともないのだが、問題はその色だった。
光沢のあるブロンド。
それが俺の髪の色だ。
イギリス人の母さんからの遺伝なのだが、中途半端に遺伝子を頂いたせいで、髪以外はそんなに日本人と変わらず、パッと見、少し色白の、金髪に染めたヤンキーのように見える。
生まれつき目も鋭かった為、更にそれがヤンキー度を増幅させていると子龍は言う。
「でも、地毛だろ、それ?」
子龍はニヤニヤ笑いながら俺に言った。
「まぁな。死んだ母さんとの唯一の繋がりだよ。」
「それを言っちゃあ大将の妹なんかはすごいよな。遺伝子全部もらったみたいだもんな。」
俺は苦笑して、
「あいつと違って俺にはこれしかないからな。染められねぇよ。」
と言った。
「……」
子龍は何も言わずに、こちらを見つめてくる。
「ンだよ、気持ち悪ぃな。」
「いや、お前も随分立ち直ったなってさ。去年とは比べもんにならねぇぐらい調子良さそうじゃねぇか。」
「…そうか?」
「ああ。安心した。」
そう言って、子龍は人の良い笑みを浮かべた。
「さ、行こうぜ。モタモタしてたら遅刻しちまう。」
子龍は俺を置いて走り出した。
「あっ、おい!待てよ!」
つられるように、俺も走り出した。
もうおれはあの頃とは違う。
自分に言い聞かせながら、俺は地面を蹴った。

…簡単にそれが裏切られるなんて、思いもしないで。


ギリギリ教室を見つけ、俺たちは指定された席に着いた。
それにしても、この学校は無駄に広い。
東京ドーム五個分の敷地面積を誇ると説明会で言っていたが、俺にはそれが凄いのかどうかが分からなかった。
何度迷いそうになったことやら。
「よーし、全員揃ったなー」
黒板の前でやたら髪がうねっている男性教師が人数を数えてから言った。
「俺は今年このクラスの担任を務めることになった岡部碧だ。あんまり下の名前で呼ぶんじゃないぞ。」
そして岡部教諭は自分の自己紹介を始めた。
自分は部活の顧問をしていないから誰かが部活を作る時には是非呼んで欲しいということ。
自分的にはカバティが好きだということ。
自分には俺たちと同じ高校一年の息子がいて、今はこの学校と何故か交流がある隣町の特明高校に通っているということ。
「そうだな…次はお前らに自己紹介して貰おうか。じゃあまず赤城ぃー」
「はい。赤城大史です。好きな三国志の武将は大史慈です。」
パチパチと形だけの拍手が、我らの出席番号1番赤城くんに贈られる。
「よーし、次は…」
こんな風にトントンと点呼が進んでいく。
比較的テンポが良く、俺の番は直ぐに回ってきた。
緊張の瞬間だ。
「…司波ぁー」
「はァん?」
おっと、緊張のあまり声が少し上ずってしまった。
全員の視線が一気に集中する。
「し…司波ー…」
岡部教諭が、恐る恐るというようにもう一度俺を呼んだ。
「はァい。」
おっと、急に声を出したから、いつもより少し声が低くなってしまった。
「ひぃっ…」
岡部が何やら人殺しにでも会ったような声ををだした。
情けねぇなぁ…
「情けねェなァ…」
また全員の視線が集まる。
俺は困惑した表情を浮かべた。
すると、全員が一斉に俺から視線を逸らす。
子龍が笑いを噛み殺しているのがわかった。

「あんまり気にするなって。」
「まさか全員からヤンキー扱いされるとは…」
あの後、子龍から話を聞いたところ、俺は既に不良のレッテルを貼られているようだった。
「まぁあの返事は酷かったな、確かに。」
「…そんなにか?」
「あぁ。ヤバかったぞ?特にあの後の全員をニラみつけたあの顔なんか…マジパなかったぜ!」
「あの顔はただ困った顔だったんだが…そうか…ニラんだように見えるのか…」
俺は頭を抱えた。
なんてこった…俺の華々しい高校デビューが…
「まぁ大丈夫だって。去年の大将に比べたら全然マシだ。」
「去年の俺はこれよりヒドかったのか…」
「なんつーの、ほら、大将の周りだけ空気が淀んでたっていうかなんというか、だな。去年はアレがあったから仕方ないとはいえ、三年の中にゃ陰陽師呼ぼうっていうヤツもいた位だ。」
「マジか…」
「そこで俺は言ってやったのさ!」
「おお!」
流石は俺の親友だ。
「そりゃ陰陽師じゃなくて霊媒師だろっ!ってな!」
「…良い話的なのを期待した俺が馬鹿だったよ…」
「冗談だよ、冗談。ま、頑張れよ、大将。」
そう言うと、子龍は自分の席に戻ってしまった。
…さて、今晩の献立でも考えて現実逃避するか。

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さて、如何でしたでしょうか

まだヒロインはでてきません

でも、これからでてくるので、どうか気長に待って下さい

毎日更新できれば、と思ってます

まぁ無理でしょうがwww