思い立って人生でほぼはじめてに近く、短歌と俳句をつくることにしました。

 膨大な人口のすそ野もまた裾野、初心者そのものです。

 twitterに投稿していますが、割とすぐたどれなくなりがちなので自作のまとめブログを作ります。

 どうぞご笑覧ください。

 

 はじめたばかりなので自選もなにもないですが、せっかくなので一首だけ。

 

 鍵盤を押すやこぼれた十年の一粒ずつを見つけて拾い

 

 

 

6/21

下手くそな文を書くなと言う俺にうるさい黙れと怒鳴り返した

昨日まで空気が動くと思わずに今日の風には吹きまくられて

何程のことがあろうか酒瓶の底の酵母の香りに比べ

(この3連投は深夜でした)

 

鍵盤を押すやこぼれた十年の一粒ずつを見つけて拾い

 

6/22

合う服を探し当てればそこかしこあちらが縮みこちらが伸びて

曇天の今朝は夕べの続きにて立ち込む蒙気わが身を抱く

明日より先の日暮れや疾くならむ如何に夕錬積みゆかぬとも

 

この日は夏至でしたね。

 

6/23

歩き出づモイスチャの下草いきれ掻き分け前に見ゆる昼顔

口にがし滅びよ俺の身体性!…とも言い切れず風涼しくて

露草が久方振りに俺の目を切り取っていく旅の道端

酒や酒陶々然たり我が四肢は我が戒めを離れおりたり

 

6/24

青紅葉どこへ行ったか教養を探し歩いて森広漠と

梅雨晴れに掃いて伸びゆく水のごと雲棚引ける空まだ昏れず

 

6/25

しょうもない気持ちで怠けしょうもない理由で励み照るは紫陽花

8月が今日に引っ越し6月は5月あたりに出かけていった

 

6/26

盛夏には雪華懐かし玄冬に炎熱憶ゆ一万光年

日の神よ賽銭はまた要らぬのかこの鮮やかな残照の暮れ

 

6/27

五十年梨をやったと愛おしむ灼けた横顔大木に似て

使い果つ体躯の限り老武者の立ち居は既にままならざりし

あと三月とどめの梨を摘むまでは手術はせじと痛む体で

これも3連投

 

6/28

帰り来て猶熅れ居り赤き腕幾たび巡る明日に備えよ

かれと我なにが違うか歳のみが違うならむと我が先を思い

 

6/29

作りたい見たこともない形容詞空前であるこの暑い日の

 

 

それにしてもまさかあれが梅雨明けだったなんて。

 

 

意外とたくさんになったものです。