昨日、本屋を、ぶらぶらとしていると、新刊のコーナーに漫画「37セカンズ」の第2巻が置かれているを見かけました。
実は、この漫画、もともとは、映画なんですよね。
僕は、たまたま、NHKのEテレで放送されたものを見ましたが、ネットで調べてみると、映画版と、テレビ版では、編集が異なり、物語も、少し、違うものになっているようですね。
漫画版の方は、まだ連載中なのでしょう。
僕は、未読なので、映画版、テレビ版とは、また、違ったものになっているのでしょうか。
しかし、根本的なテーマは、変わらないものと思います。
僕がドラマを見たのは数年前なので、記憶に基づき、物語を紹介します。
主人公は、23歳の女性、貴田夢馬(ユマ)。
彼女は、脳性麻痺の障害があり、車椅子生活を送っている。
そして、漫画家志望で、ある漫画家のアシスタントをしているのですが、実質的には、ユマが、漫画を描いている。
つまり、ゴーストライターということ。
ユマは、自分自身の名前で、漫画を発表したいと、出版社を回っているが、相手にされない。
そして、成人向け漫画の編集者に「君には、そういう経験があるのか」と聞かれることに。
障害があり、車椅子に乗っているユマには、当然、そういう経験は無かった。
「経験が無いものを描いても、読者には受け入れられないよ」
と、編集者に言われ、ユマは、悩んだ末、女性相手の男性の風俗を頼み、ホテルに行くが、障害のため、結局、上手くは行かない。
そんなある日、ユマは、同じように車椅子に乗っている障害者、「クマ」という男性に出会う。
クマは、障害があり、車椅子に乗っているにも関わらず、陽気に、気ままに暮らしている。
そして、一緒に居たのは、障害のある男性を相手に風俗の仕事をしている女性。
それと、クマを介助しているヘルパーの男性。
ユマは、彼らと出会うことで刺激を受け、自分も、自立をしようともがき始めることに。
そして、ユマの介助をしてきた母親とも、対立をすることになる。
とても良い映画でしたが、いわゆる「エンターテイメント」映画ではないので、誰が見ても面白いというものではないので、おすすめはしません。
やはり、障害者と呼ばれる人。
障害があり、健常者に比べて、不自由な生活をしているといっても、普通の感情を持ち、普通に生きたいと願う、普通の人。
ちなみに、タイトルの「37セカンズ」は、ユマが生まれた時に、「37秒」の間、呼吸が止まってしまったことで、脳性麻痺という障害を負ってしまったということから来ています。
ちなみに、主人公の「ユマ」を演じたのは、佳山明という女性です。
確か、彼女は、女優ではなく、オーデションで選ばれた、一般の、実際に、障害を持っている素人の女性ということだったと思います。
今、自分が健常者でも、何時、障害を持ち、不自由な生活を強いられるようになるのか分からない。
そういう人たちでも、普通の人と同じように、社会の中で、当たり前に生活をすることが出来る環境を作る必要があるのでしょうが、なかなか、健常者は、障害者への理解が及ばない。
自分自身もまた、そうなのだろうと思うところです。