漫画「8マン vs サイボーグ009」。
連載が始まるという記事を見てから、読みたいと思っていたのですが、単行本が発売されていたので、さっそく、購入し、読了。
やはり、石ノ森章太郎、そして、桑田次郎の描いた漫画と比べると、少し、物足りない感じもあるところ。
しかし、もはや、二人の先生の描いた新たな漫画を読むことは出来ないので、仕方がない。
しかし、「デビルマン vs サイボーグ009」のように、アニメにすると、また、別の面白さが出るのかも知れない。
やはり、8マン、そして、009の「加速装置」のスピード感は、実際に動くところを見ると、また、別物でしょう。
物語は、武器の密売をする集団があり、世界の戦争を煽っている。
そこで、核弾頭が売買されるという情報を得て、サイボーグ戦士たちは、それを阻止、破壊するため、現地に乗り込んで、戦う訳ですが、そこに現れたのは、8マン。
果たして、8マンの目的は、何なのか。
8マンは、サイボーグ戦士たちの、敵なのか、味方なのか。
どうも、この物語は、「8マン」そして「サイボーグ009」の過去の物語をよく知っていると、より、楽しめる内容になっているようですね。
8マンは、完全な「アンドロイド」であり、009は、「サイボーグ」。
この「アンドロイド」と「サイボーグ」の違いが、物語に反映されている。
そして、下巻の巻末に、「8マン」の「決闘」という、かつて、単行本に未収録だった読み切り作品と、平井和正の書いた脚本が掲載されていました。
このエピソードは、「8マン」のファンの間では「名作」という評価の高い作品だそう。
個人的にも、本編の物語よりも、こちらの方が、面白く、興味深いものでした。
そして、この「決闘」の物語が、本編に、非常に重要な要素を占めています。
8マンは、谷博士が、アメリカで開発をした戦闘用アンドロイドですが、谷博士は、8マンが戦争に使われることを嫌い、8マンと共に、日本に逃亡をすることになる。
これが、そもそもの「8マン」の物語の始まりです。
そして、「決闘」の中では、谷博士の息子「ケン」が、アメリカから日本に来て、8マンに決闘を挑むことになる。
ケンは、自分と母親を捨てて、日本に逃げた父を恨んでいて、自ら、志願をして、戦闘用サイボーグとなり、アメリカと自分を裏切った父に復讐を果たそうと、8マンに戦いを挑む。
さて、その結末は……。
また、「人工知能」についての話も、物語の中で触れられていましたね。
009は、「サイボーグ」であるため、自分の「脳」を持っている訳で、当然、人間と同じように思考をし、感情もある。
しかし、8マンは、肉体を持たない完全なアンドロイドで、当然、頭脳もまた、「機械」ということになる。
そして、もう一人、物語のキーポイントとなる人物が居るのですが、ネタバレになるので、ここでは控えます。
ぜひ、アニメとして見てみたいところですが、アニメ化は、予定はないのでしょうね。