藤子不二雄Aさんの漫画「少年時代」。

 

原作は、柏原兵三さんの「長い道」だそうですね。

もっとも、原作、そのままという訳ではなく、多少の改変があるよう。

 

主人公の進一は、太平洋戦争末期、東京から富山に疎開をして来る訳ですが、そこで、タケシという少年と出会う。

進一と、タケシとの交流。

そして、タケシを中心とした、子供たちの苛烈な権力争いが、物語になっている。

 

 

 

 

 

 

水木しげるさんの「のんのんばあとオレ」は、昭和の始め頃。

そして、この「少年時代」は、太平洋戦争末期。

しかし、子供たちの様子は、あまり変化は無いようですね。

子供たちの憧れは、やはり「軍隊」だったようで、子供たちは、集まると軍隊の真似事をして遊んでいる。

学校の行き、帰りには、「ガキ大将」つまり「リーダー」を中心に、きちんと整列し、行進をしている。

そして、「ガキ大将」「リーダー」の命令には、絶対、服従。

 

地域ごとに、その「ガキ大将」を中心にしたグループがあり、他の地域のグループとの抗争もある。

 

そして、そのグループの中での権力争いもあり、この「少年時代」では、クラスで、グループで君臨をしていたタケシが、追い落とされ、孤立し、いじめられる様子が描かれる。

漫画では「進藤武」、映画では「大原武」。

タケシは、勉強も一番、喧嘩も一番、家は貧しく、農作業の手伝いをし、下の兄弟の面倒も見る。

 

この漫画は、映画化もされまして、漫画と映画では、内容が、少し、違うのですが、個人的には、映画の方が、好きで、漫画以上に、映画の方を見てもらいたいところ。

井上陽水さんが歌った主題歌「少年時代」は、非常に、有名で、聞いたことが無いという人は、居ないのではないでしょうか。

 

そして、映画のラストシーン。

東京に帰る進一を乗せた列車を、どこからともなく現れたタケシが、走って追いかけるシーンは感動です。

ここで、井上陽水さんの「少年時代」が流れるんですよね。