もう一つ、有名な小説の冒頭と言えば、「吾輩は猫である。名前は、まだ無い」で始まる、夏目漱石の「吾輩は猫である」でしょう。

 

 

 

 

これは、夏目漱石の最初の小説。

当初は、第一回だけの読み切り作品として、雑誌「ホトトギス」に掲載をされたそう。

しかし、それが、大人気となり、連載作品になったそうです。

 

この、最初の第一回は、「ホトトギス」に掲載された時に、他人の手が入っているということをどこかで見て、読み直してみたところ、確かに、第一回目と、それ以降では、作品の雰囲気が違っている。

この第一回目は、完成度が高く、これで、完結と言っても、不思議ではない感じ。

そして、第二回目以降は、文章が、自由に、饒舌になっている印象です。

 

さて、この「吾輩は猫である」は、主人公の猫が、人間の言葉を喋ることで、面白い訳ですが、この「吾輩は猫である」と似た雰囲気を出しているのが、はるき悦巳「じゃりン子チエ」に登場する猫たちではないですかね。

 

チエちゃんの飼い猫である「小鉄」に、お好み焼き屋の百合根さんの飼い猫である「アントニオジュニア」。

この「小鉄」と「ジュニア」の言葉の掛け合いが、面白い。

 

この猫たちを主人公にしたスピンオフ漫画が「どらン猫小鉄」。

 

 

 

 

 

 

 

 

この「小鉄」は、チエちゃんの飼い猫になる以前、「月の輪の雷蔵」という名で、各地で、伝説的な活躍をしていた猫。

「じゃりン子チエ」の本編の中でも、この「月の輪の雷蔵」を倒すために、様々な猫が、チエちゃんのところにやって来る。

 

この「月の輪の雷蔵」の誕生秘話とも言えるのが、最初の「どらン猫小鉄」です。

これは、あの黒澤明監督の映画「用心棒」をベースにした物語。

なかなか、面白いです。