原作・関川夏央、画・谷口ジロー「『坊ちゃん』の時代」という漫画を、知っているでしょうか。
谷口ジローさんは、テレビ東京の人気ドラマの原作漫画「孤独のグルメ」の作画を担当していることでも、有名ですよね。
また、ヨーロッパ、特に、フランスでは、非常に、高い評価を得ている漫画家だそう。
僕も、以前、谷口ジローさんの漫画を、集中して、何作か、読んだことがあります。
その中でも、最も、興味を惹かれたのが、この「『坊ちゃん』の時代」という作品。
舞台は、明治時代。
そして、主人公は、夏目漱石ということになる訳ですが、この夏目漱石を中心に、同時代の、様々な話が、語られることになる。
まず、第一部。
夏目漱石と小説「坊ちゃん」を巡る物語。
第二部。
森鴎外と、小説「舞姫」を巡る物語。
第三部。
石川啄木と、その支援者である金田一京助の物語。
第四部。
幸徳秋水と「大逆事件」の物語。
第五部。
夏目漱石の最期。
明治という時代。
様々な作家と、その周辺の事件が、興味深い物語として、展開されます。
もっとも、物語の中には、多くのフィクションが含まれている。
しかし、明治という時代の雰囲気や、その時代の作家たちの生活が、リアルに感じられて、面白かったです。