私はコミュニケーション能力に欠けています。
人との会話は得意ではありません。
移民したての頃は、トーストマスターに参加し、スピーチの訓練もしたし、今の会社でそれなりに経験を積み、人前でプレゼンも臆することなく出来るようになりました。自分より上のレベルの他部署の課長とだって対等に議論できる自信があります。
でも、致命的なのが、雑談が出来ないこと。
日本ではさほど感じませんでしたが、カナダに来て、ネイティブとの英語でのコミュニケーションの引け目を感じる上に、カナダの経済はもちろん、スポーツ、はたまたテレビの話題に至っても、情報量が極端に少なく(子供が生まれて以来、ほとんどテレビを見ないこともこれに拍車が掛かりました)、とにかく会話を振る話題がないのです。
カナダでは社交性は社会人として必須で、コミュニケーション能力がない人は相手にしてもらえません。
就職もコネが全てです。人脈がなければコミュニケーション力がないと見なされるわけです。
昔から一人で行動するのが好きで、我が道を行く私にとって、人とのコミュニケーションにさほど必要性を感じなかったのは事実です。
しかもカナダに移民して、仕事を始めたばかりの頃はただただ自分の居場所を確保することに必死でした。
だから「人」と仕事をすることにも無頓着でした。
10年経った今、コミュニケーション下手はまだまだ治りません。
でも、日々の仕事の中で、いかに周りの人に自分は支えられ、守られているかを今は痛感します。
一期一会。随分昔の映画ですが、トム・ハンクス主演のフォレストガンプのサブタイトルにつけられた言葉。
私の大好きな映画です。
人との出会い、つながりは人にとって何物にも変えがたい、かけがえのない財産です。
これからもそれを大切に生きて行きたいと思います。