次の講演は、産総研の荒井教授がロボット市場・実態調査の結果を報告していました。


荒井教授

内容が非常に興味深かったので紹介いたします。


実態調査2005年度

このスライドは、次世代ロボットの2005年度の市場規模です。

公式には、総額229億円となっていますが、中身を分析してみると選果システムが195億円、健康器具の『ジョーバ』が25億円が含まれていました。


健康器具の『ジョーバ』がこんなに売れていると初めて知ったのですが、果たしてこれを次世代ロボットの分野に入れてしまって良いのか疑問です。


実態調査1

また、2007年までの次世代ロボットの市場は、14~68億円。

(次世代ロボットの区分により数値が変動するため。)

年間平均成長率は、-10.2%


実態調査2


一方、産業用ロボットは、約7000億円。
年間平均成長率は、1.7%


これは、JARAと民間の調査会社:3社の調査結果とのことでした。


この結果から、誤った俗説として

『産業用ロボット市場は5000億円程度で頭打ち、非製造業分野のロボット市場が今後飛躍的に拡大する。』というのはロボット研究者の誤りである。


これは、2001年にJARAによって作られたバラ色の市場予測が大きく影響している。


数値データに基ずく事実として、

『非製造業分野のロボット市場は産業用ロボットの1%未満で頭打ち、産業用ロボット市場は着実に成長を続けている。』としています。


市場予測と実態

上記のグラフを見ると、2001年時の市場予測と2007年までの実態調査では、大きく乖離しているのが解かる。


荒井教授によると、現状では非製造業に偏ったロボット研究投資は慎重に検討するべきであり、今後の次世代ロボットの開発は、福祉や介護など社会的に必要な意義あるものに注力した方がよいのではないか、との見解でした。


また、この現実を踏まえたうえで、次世代ロボットについての議論をしていかなければならないと協調されておりました。