ロボット・ビジネス・シンポジウムの第3回報告です。


講演の内容が非常に重要だと感じましたので紹介します。



安全に関するサービスロボット開発者の責任」
長岡技術科学大学大学院 システム安全系 教授
杉本旭


杉本氏のお話は、単にロボットに限ったことではなく、現状の設計者の責任についての国際標準ISO12100 についてのことでした。


国際標準ISO12100は、機械(コンピュータ・プログラムも含まれます。)を設計する段階で、その機械を使う人およびその環境に居合わせる人々が、遭遇しうる危険源(傷害または健康障害を引き起こす根源)に対して、考えられるすべての危険な状態を想定し、安全を確保するための方策を考えて設計に反映させることです。


そして、どうしても避け得ない場合があるときは、想定されるすべてのリスク(リスク内容と運用で回避すべき安全策)を「リスクアセスメント」としてまとめ、ドキュメント化して、使用者(消費者)に対して説明することが義務づけられます。


ここまでが設計者の責任であり、それでも起こってしまった事故については、PL法による保険によって消費者を保護しましょう、という内容です。


どこかのCMではありませんが「事前の確認が大事!」で、設計者は発生するかもしれない危険源について、よくよく考えて安全策を考えておく必要があります。そしてこれは設計者の「良心」ではなく「責任範囲」という考えです。


近々の痛ましい事故

・シュレッダーの子供の指の切断事故

・プールの排水溝に吸い込まれた子供の死亡事故

・福知山線の列車脱線事故

・その他


これらは、すべて設計時に技術者が想定し、事前のリスクを検討しておけば防げた事故である、との話でした。


日本では、このような事故が起こるとマスコミも行政もそして世論も「管理責任者の追及」に目が行ってしまい、感情的になってしまいます。(マスコミが煽っているようにも感じますが)

そのため当事者は感情的になり、原因の追究と対応策がおろそかになってはいないでしょうか?


当社はソフトウェアの開発を行っておりますが、直接人命に関わるような案件を扱っておりません。

しかし、設計やプログラム作成のとき、このリスクアセスメントを考慮しながら、作業する必要があると思います。