新会社法セミナー


近頃話題となっている「新会社法 」のセミナーに行ってきました。

(中小企業用はこちらの問答集 がわかりやすい、らしい?)


当社にも、いろんなところ(税理士さんとか)からパンフレットや資料を頂きましたが、


「有限会社がなくなる」とか、「取締役が1人でも良い」とか、「資本金が1円でもOK」とか・・・


それがどうした!?』


『うちとどんな関係があるの???』


との思いがあったので、行ってきました。


講師の「川越法律事務所 川越憲治先生」のお話が大変勉強になりました。


それは、この法律が何でできたか? どうやって作られたのか? を教えていただきました。


結論から言うと、「個々の条文よりも『センス』を理解して実践せよ。」との意です。


ポイントは以下の通り。


1.文章を現代化した

   以前の会社法は明治時代に作られたもので、古典に近い。


2.現実に合うようにした

  会社経営が現実に合うようにした。以前のものは、大手企業を想定したものなので、中小企業には合わない。


中小企業で「株主総会」を開くところは少ない!


2年毎の登記簿謄本の書き換えのために、いちいち取締役会なんか開かない! 議事録も書かない。


ちなみに、新会社法では、取締役会の決議は「持ち回り」でもよく、電子メールでも可能となった。


3.現代の経済の実情に合わせた

 ここが最大のポイントのようである。


 日本もアメリカも「規制緩和」の時代である。


 「会社の経営は、会社の人々に自由にやらせれば良い。法律により、あまり厳しい規制をしないようにしよう。」との考え方である。


そこで、「どういうタイプの会社をつくり、どういう経営をするかは、会社の自由にまかせる」と言うことを建前とした。


例えば、小規模の会社ならば「取締役」は一人でも良いし、「監査役」も置かなくても良いようになった。


大手の上場企業ともなるとそうも行かないので、「取締役」も何人もいなければ経営できないし、監査の厳密さも必要になるので「監査役」が必要でしょう、と・・・


そこで、新会社法は、様々なタイプの会社を作れる余地をあたえ、その意味で会社の組織や経営を自由化したのである


そして、どんな会社にするかは「定款」で決めてください、という「定款自由の原則」が大幅に取り入れられています。また、定款については「定款モデル」 が参考として出されています。


新会社法の考え方の根本は「自由主義」であり、「法規制はできるだけしない」と言うことです。


しかし、その分、色々な種類(約30種類)の会社経営のメニューを取り揃えたため、法律の条文が膨れ上がってしまい、かえって解りにくいものになってしまった、というのである。


ちなみに、アメリカでは「規制撤廃」の方向に動いたため、条文が削られていくのに対して、日本では「規制緩和」のため、監督官庁の思惑も入り、条文が大幅に増加したとのこと。


つまり、会社の経営は、組織も構造も自由に決めて良いようになった、と言うことです。


但し、これには「自己責任」が伴います。


会社経営の実質的な責任者には、権限が集中する分、自己責任が厳しく問われるようになりました。


会社の運営を行う取締役が任務を怠った場合、株式会社に対し「損害賠償の責任」を負います。(423条)


取締役は第3者に対しても損害賠償責任があります。(429条)


たとえば、「取締役が競業および利益相反行為を行うには株主総会の承認を要する(356条)」、に違反したと見なされた場合、「6ヶ月前からの株主は、取締役等に対し、代表訴訟を提起できる。(847条)」さらに、株主は役員解任の訴も提起しうる(854条)」、となっています。


代表取締役は、特に代表権を持つため、より大きな責任を求められることになります。


つまり、「自由にやっていいよ!、でも責任はちゃんと取ってね!」と言うのが趣旨のようです。



4.中小企業に配慮した


 日本には、約300万社の会社がある。世界中でこんなにたくさんの会社がある国は無い。


しかも、日本人は「株式会社」が好きである。中小企業も零細企業も、みんな「株式会社」になりたがる。


海外では、大手企業しか「株式会社」にならない。


新会社法も本来は、大手企業用と中小企業用の2つでよいと思うが、日本人の国民感情があわないとのことで、そのため、すべてを含んだ膨大な「会社法」が出来上がってしまった。と言うことである。



まとめ


新会社が施行されて、まだ間もないこともあり、あせってすぐにどうこうする必要はありません。


しかし、これを機に、当社の定款を見直し、経営理念やビジョンをどう反映させて、これからの会社運営をすれば良いかを考える、良い機会と捉えています。


『明るい未来』を考えて、取り組んでみようと思います。