私の父は、一昨年、定年を前に急に会社を辞めました。
本当に急で、家族みんなびっくりしました。
母も父が退職願を提出した後に、
会社を辞めるということを聞いたそうです。
父は父なりに、
ものすごくたくさんの苦労と責任を負って
仕事をしていたんだと思います。
それは私には想像もつかないくらいでしょう。
私が時々書く、
お父さんが仕事を楽しんでいる姿を見せて欲しい
ということは、心の奥にあった私の願いでもあるのだと思います。
以前、とある人の講演会で、
「父親が仕事は楽しいんだよ~!!って
帰らないと子供は仕事は辛くて大変な物なんだと思ってしまう。
そうすると仕事に対して、良いイメージが持てなくなる。
そうなれば、その子が大きくなった時、わくわく楽しんで仕事が
をするのが難しくなってしまう。
仕事は楽しんでやっていいんです。」
って聞いたんです。
その時に、そうだな~って私は思いました。
そして仕事柄、たくさんの社長や個人事業主に会いますが、
自分の仕事が好きな人はキラキラしていて、若くって、
たいへんでも乗り越えよう!!って前向きです。
本当にエネルギーが違います。
そういう人に会うたびに、自分もそういう風に生きたいって
強烈に思います。
もちろん私に見えている部分だけではなく、見えない所での
頑張りや苦労はうんとあると思います。
でも、それを見せないくらい、楽しそうに仕事の話をしてくれます。
みんなとてもいい顔をしています。
心のそこから羨ましいなぁって。
どうしたらそう生きられるのだろうか・・・
私の父親は、私が小さい頃は週末に会うくらいした。
普段仕事で帰りが遅くて、なかなか会えなかったです。
小学生の頃、父の会社の近くの社宅に引っ越しました。
その頃は遊んで帰る私たちよりも早く家にいて、
ほとんど一緒にご飯を食べていました。
思えば、その頃の父が、一番楽しそうに働いていました。
よく会社で試作したものを持って帰って来て、みんなで食べたました。
休みの日は会社のテニスコートで、家族や同じ会社で仲の良い人達と遊びました。
父の会社に入って、職場を見たり、こんなことしてるって話も聞きました。
その頃は、私も本当に楽しかったです。
その後父は転勤になり、1人で地方に行き、
私はその頃結婚して家を出ました。
離婚して戻ると、父は別人の様でした。
その時している仕事が、どうにも合わないことだったらしく、
家でとても荒れていました。
口も悪かったし、いつも怖い顔をして文句ばかり言っていました。
そんな生活が続いたある日、急に転勤になり、
今度は母を連れ地方に行きました。
その仕事は、責任者のわりには前の仕事よりラクだったようですが、
それでも少し父は壊れかけてたんだと思います。
母からあとから聞くと、その頃の父はちょっとおかしかったそうです。
なので、急に会社を辞めると聞いた時も、母は何も言わなかったと言っていました。
何十年も、我慢して大変な思いして育ててくれたんだと思います。
今の私があることにとても感謝しています。
ただ、無理を続けていると、いつかガタが来てしまうんだと思いました。
今暮らせていけるのなら、好きなことをして欲しいと心底思います。
わくわくして、楽しんで、そういう時間をより多く過ごしてほしいです。
父は、私たち家族が負担だなんて思ったことないと思うけれど、
背負っていた責任はうんと重かったと思います。
楽しく仕事している姿は、子供としても安心できる姿です。
いきいきと生きて欲しい。そういう父を見たいと思います。
自分の人生、大事に楽しんでほしいです。
そして私は、いきいきと楽しんで仕事をしたいです。
そういう姿が、周りに家族に安心と幸せを運ぶと思います。
そんな生き方が、目標です。