2021年、明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
令和という元号に改まってから、なにかと心落ち着かない時間が続いていますが、これも新しい時代へと変換する大きなうねりの中に未だあるからだと思います。
潜象と現象の二つの世界が重ならんとする令和のトキ。
これまでの自分のカタチを自らもろもろと崩し、新しいカタチを作らんとすることは、ものすごいエネルギーを消費します。
それは、地球も世界も、一個たる人間も同じでしょう。
48音にあるそれぞれの思念は、その「音」を導き出すための一つ前の状態や動きを表します。
例えば、「リ」は「離れる」という思念を持ちますが、これは今までいた時間や場所から離れ、新しい時間軸・場、渦へと変わっていくための初期動作と言えます。
新しく何かを始めるためには、「今まで」を終わらせなくてはなりません。
母親の子宮で守られ母と同じ時間軸にいた赤ん坊が、子宮の外へと生まれ出ることで自分自身の時間軸を立ちあげ、一人の人間として生きていくように。
失うこと、変わりゆくこと、土に還りゆくことは、
古より日本人が儚さに見出す美しさ、
その先にある、新しい生命の芽吹きでもあります。
五感に引き摺られやすいこの世界では、
辛いこと、
しんどいこと、
本当は少数でしかないものに注力しがちですが、
自分以外の目を借りつつ、視野を狭くせぬよう努めたいものです。
新しいこの年が、皆さまにとって明るく、笑顔で暮らせるトキとなりますように。