今年もコロナ禍における公演中止等ありましたので、観劇本数は少なめ。
それでも1月~12月までの間に25本のお芝居を観ることができました。
また、演劇ファンとして何より悲しかったのは、劇作家・演出家・主宰者などによるパワーハラスメントやセクシャルハラスメントの訴えが次々と上がり、その(加害人物・加害組織の)中には私自身が何度も観てきた劇団や、好んでいた人物も含まれていたことです。そのようなことをする人物が関わる演劇公演は観ないようにしていこうと思いますし、そうすると観る演劇がどんどん減っていってしまうような現状もありまして、演劇と自分自身との関りについて深く考える一年ともなりました。
では。
今年観た演劇の中から、私なりのベストスリーをあげます。
(勝手にやっていることですのであたたかくお見守りいただけますと幸いです。)
第3位
1月 シアターイースト
モダンスイマーズ『だからビリーは東京で』
蓬莱竜太 作・演出
第2位
10月 本多劇場にて
イキウメ『天の敵』前川知大 作・演出
第1位(勝手に演劇大賞!)
11月 新宿眼科画廊にて
あの温泉地『サタニウムのベロベロバーのマーブルさん』
アオキヒデキ 作・演出

クロムモリブデンの活動休止後、青木秀樹さんがちょこちょこ演劇を作り続けています。今回は女性3人が登場する芝居でしたが、まさに青木ワールド炸裂。世界に引き込まれまくる展開でした。観劇後の満足感や浮遊感もスゴかったのですが、残念だったのはなかなか充分な告知期間もなかったためか、私が観た回はお客さん10人くらいでした。小劇場公演の難しさだと思います。もっとお客さんが集まってよい公演だと思うし、そうすれば(チケット代収入など安定すれば)舞台美術や演出なども、より凝ったものになるのだと思います。役者さんの身体性や熱量にはとても感激しましたが、そこにさらに青木さんの演出がもっともっと重なれば…、と思うと、このご時世、小さめの公演を打っていく厳しさについて考えさせられました。
演劇が社会の中にあり続けるために、
演劇ファンを減らさないようにするために…
演劇業界全体での創意工夫が必要になってきているのかもしれません。
(みなさま、よいお年をお迎えください。)