佐紀はそんなある日、社用で外出したが相手先の都合で急に1時間ほど時間があいた。
仕方なく佐紀は時間つぶしの為佐紀は近くの喫茶店に入った。
よくある大手チェーン店の1つで、セルフタイプの店である。
店内に入りカウンターでコーヒーを注文し店内を見渡した。
奥にも部屋がありガラスのドアの向こうが禁煙ルームになっている。
佐紀はタバコが嫌いだった為当然のごとく奥の禁煙ルームへ入った。
中に入ると奥にソファがあり手前にもテーブルがいくつか並んでいた。
佐紀はソファに座り、コーヒーを飲みながらいつも読んでいる本を取り出し、読み始めた。
しばらくしてふっと目を上げると禁煙ルームの自動ドアが突然開いた。
自動ドアが開くのは当然だが誰も通っていなかった。
「えっ?」もう一度ドアの付近を見たが誰もいない。
おかしいな・・・と思いながらも見間違いかと思い直し、また本を読み続けた。
しかし頭の中では一体何だったんだろうという思いを片隅に残していた。
「これって怪奇現象?」
つぶやきながらもう一度ドアに目をやるとまたドアが開いた。
今度も誰も通っていない。
佐紀はドアを見つめていた。
すると横に座っていたスーツ姿の男が声をかけてきた。
「不思議でしょう?誰も通らないのにドアが開いたでしょう」
「えっ、ええ・・・」
「あっ、ちょうどいい。あの外へ出るドア、見ていて下さい。」
「は、はい。」
客の一人が店を出て行く。やはりドアが開いた。
そして・・・同時に禁煙ルームのドアが誰も通らないのに開いた。
「ええぇ。ああ~そうか。やだ。ははは。」
「ね。わかったでしょう。どうも表のドアと中のドアは連動しているようですね」
「本当ですね。あはは。」
男と顔を見合わせて佐紀は笑った。
それから男と佐紀は話し始めた。
つづく
仕方なく佐紀は時間つぶしの為佐紀は近くの喫茶店に入った。
よくある大手チェーン店の1つで、セルフタイプの店である。
店内に入りカウンターでコーヒーを注文し店内を見渡した。
奥にも部屋がありガラスのドアの向こうが禁煙ルームになっている。
佐紀はタバコが嫌いだった為当然のごとく奥の禁煙ルームへ入った。
中に入ると奥にソファがあり手前にもテーブルがいくつか並んでいた。
佐紀はソファに座り、コーヒーを飲みながらいつも読んでいる本を取り出し、読み始めた。
しばらくしてふっと目を上げると禁煙ルームの自動ドアが突然開いた。
自動ドアが開くのは当然だが誰も通っていなかった。
「えっ?」もう一度ドアの付近を見たが誰もいない。
おかしいな・・・と思いながらも見間違いかと思い直し、また本を読み続けた。
しかし頭の中では一体何だったんだろうという思いを片隅に残していた。
「これって怪奇現象?」
つぶやきながらもう一度ドアに目をやるとまたドアが開いた。
今度も誰も通っていない。
佐紀はドアを見つめていた。
すると横に座っていたスーツ姿の男が声をかけてきた。
「不思議でしょう?誰も通らないのにドアが開いたでしょう」
「えっ、ええ・・・」
「あっ、ちょうどいい。あの外へ出るドア、見ていて下さい。」
「は、はい。」
客の一人が店を出て行く。やはりドアが開いた。
そして・・・同時に禁煙ルームのドアが誰も通らないのに開いた。
「ええぇ。ああ~そうか。やだ。ははは。」
「ね。わかったでしょう。どうも表のドアと中のドアは連動しているようですね」
「本当ですね。あはは。」
男と顔を見合わせて佐紀は笑った。
それから男と佐紀は話し始めた。
つづく