7月7日16:58に天王星が双子座へ入ります。秋から冬にかけては、牡牛座へ逆行するものの、ここで一旦、新しい天王星の扉が開かれるのですね。
天王星をはじめとするトランス・サタニアン天体(天王星・海王星・冥王星)は、いずれも土星の限界を超えることを共通の目的としています。その一つ目の天王星は、土星が定めた境界から飛び出していき、新しい領域で、新しい秩序を構築するでしょう。
古い伝統的なしきたりに従って生きる父親の権威下から「俺は自由に生きるんだ!!」と家を飛び出していき、自分なりのやり方で新しいライフスタイルを構築するというのが天王星ですね。
天王星のもたらす自由と解放は、自立することまでが一連の流れで、それには時間がかかるので、ひとつの星座に7年滞在するのではないかと思います。
天王星が成熟していなければ、父親に大見得を切って家を飛び出したものの、数年後に貯金が尽きて、渋々と実家に戻ることになってしまいます。そして土星の権威から「それ見たことか」と言われる人生になりかねないのですね。
誰かと別れて一人でやっていく。離職して独立する。知人のいない遠い地で生計を立てる。このようなときに、私たちは内なる天王星の力を使います。
怒りやフラストレーションがそのきっかけになるでしょう。誰かから制限されて、支配下に置かれること。本当の自分を生きられないこと。もう嫌だというパワーが、本当の自分の生き方を開花させて、新天地で一から自分の力で構築することを、天王星は促すでしょう。
そこでは外側の権威を蹴っ飛ばして、内なる権威に従うことが求められます。すなわち、何が正しいのか、どうしたら良いのかということを、内なる知恵、内なる良心、内なる正義と話し合いながら、構築していくことになるのです。
そういう意味において天王星は、外側の状況を激しく掻き回しながらも、非常に内向的な星であると言えますね。
双子座に天王星が入ることで、社会の中ではAIが台頭して、コミュニケーション、移動、商取引、インフラ、教育とあらゆるものが変革することになるでしょう。
ここで個人に対する問いかけは「私は自分の知性をどこに向けて、何のために使うのか」ということです。
個人の創造力を実現させるツールが出てきて、誰もが自由に表現できます。絵を描くのが下手な人も、文を書くのが苦手な人も、編集技術がない人も、AIが助けてくれるでしょう。
勉強したいことがあれば、いくらでも家庭教師になってくれるし、ビジネスのアドバイザーにもなってくれるし、秘密の相談相手にもなってくれますね。
さて、どうする?
天王星が誰にも支配されずに、自由な形で望みを実現しようとするとき「内なる知性」をどう活用して、羽ばたかせるのかというのが、これからのテーマです。
牡牛座天王星の7年に、個々が働き方や、自己価値、財産、快適さ、愛を探求して構築してきたように、新しいテーマと向き合うときがきたのだなと感じます。
創造の翼をどこに向けて広げていきたいのか。双子座天王星の始まりに意図したいですね。