6月6日から7月5日まで、金星が牡牛座に滞在します。金星が支配する星座に回帰する「ドミサイル」の配置で、金星らしさがググッと高まる時期となるでしょう。その影響の明暗が、結構はっきりと現れやすいかと思われます。
地のエレメントに属する牡牛座は、五感を強調し、生きて体感する歓びを大事にするサイン。金星には「くっつける」働きがありますから、心地よい体験、物、場所、人と一緒にいよう、なるべくその時間を増やすことで、固定化しようとする働きが高まるでしょう。
これは自己愛、自己価値を象徴する配置でもあるので、この時期は他者と比べることなく、じっくりと自分のペースで楽しみ、日々の豊かさを満喫することができます。
手触り、香り、聴こえる音、味わいなどを大事にすることで満足度が高まるので、この一ヶ月の間はデジタルな体験よりも、できる限り、リアルな体感を重視して、実際にさまざまなものに触れてみると良いかもしれないですね。
服やタオルの肌触りの違いを体験しながら買い物をしたり、茶葉の香りの違いを楽しんでみたり、さまざまな味わいの食材を食べ比べてみたり。日頃の疲れを癒しに、ゆったりと温泉に浸かったり、時間をかけて身体や肌のお手入れをしたり、美しい緑や花を香りと共に楽しんだり。
そういったことが心身を心地よく、甘美に、寛がせてくれるでしょう。信頼している友人、愛する家族や、恋人と一緒にそうした行為や活動に従事すると尚更よし、ですね。
では、ネガティブな面は何でしょう?
第一に、そのような心地よい、まったりとした雰囲気に留まろうとするため、レイジー(怠け者)になりやすいこと、ですね。急がない、焦らないのは美点ではありますが、後回しにする、ずるずると先送りにする、食べすぎる、飲みすぎる…と、だらしなさを強調することにもなるでしょう。
財布の紐も緩くなりやすく「まあ、いいか」と、目先の快楽を優先して、高価なもの、美しいもの、楽しそうなものを見ると、どれもこれも欲しくなったりもします。
牡牛座は所有欲を表すので「全部欲しい」のですね。
たまに「旦那と別れたくないし、恋人もキープしておきたい。どうすれば、いいか」という方がいらっしゃいますが、牡牛座的な金星が強調されていると、そうなるわけです。
大奥やハーレムもその発想だと思うのですが、美しいものは全て手元に置いて、彼ら、彼女らから愛されたいという独占欲は金星のものだといえるでしょう。
独占欲が、立場や役割、地位への執着という形で現れることもあります。新しいやり方や価値観を受け入れたくない、これまで通りの自分に馴染んでいて、気に入っている立場や方法を明け渡したくないと、頑なに拒否するのもまた、牡牛座金星的な表れのひとつ。
職場などで、職務内容や方法を開示しないことで、その地位を守ろうとする人の中には、このタイプがいるでしょう。コミュニケーションを閉じる傾向にあるので、コミュニティにおいては、協力的ではなく、ちょっと厄介だな〜と思われるタイプですね。
でも、その方自身の役割についてはきちんとこなしているので「何か問題ありますか?」と堂々たる態度でいるわけです。この話にならない感じが、牡牛座と水瓶座がスクエアである所以でしょう。
社会では、この配置によって物価が上昇することも考えられます。上場企業などでは賞与額も同時に増えると思いますが、それにより非正規社員との格差が広がるでしょう。特に6月後半から7月頭にかけては、金星と天王星が合(コンジャンクション)となるため、その傾向が顕著です。
この時期には物価や株価の上昇が予想されます。しかし、天王星が共にいることを忘れないでくださいね。天王星はいつでも私たちを振り回し、裏をかいてきます。覚悟していたものはそうならず、ノーマークだったところをついてくるのが天王星ですから、そういう意味においては、オープンでいることが大事なときだといえるでしょう。
心地よい金星牡牛座期をお過ごしください。