魚座土星の順行と、失われたつながりを取り戻すこと | ***Walk on the light side

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銀河に煌く星たちのように

6月18日から逆行していた土星が魚座の0度まで戻って、11月4日から順行となりました。

 

途端に、この四カ月半のあいだに溜めこんできた感情がドッと溢れてくるような感覚を個人的に感じております。

 

逆行している惑星は、その惑星の経験の幅を広げますが、大抵の場合はまず、その惑星のネガティブな極のほうが強く現れることになります。

 

土星でいえば「責任を取り過ぎる」と「責任を放棄する」という極があります。そして現在の土星が位置している魚座は「あらゆる感情を感じ尽くすことで、これまで終わらなかったことを、終わらせていく」という星座。

 

つまり魚座の土星の配置は「これまで感じてこなかったものと向き合って、感じることを通して、終わらせていく」ときともいえます。立つ鳥跡を濁さず。

 

しかし逆行となると「感じて終わらせること」を放棄させてきたかもしれません。後回しにする。見ないふりをする。気が付かなかった、感じないふりをする。

 

とりわけ魚座は、非現実の世界との関わりも意味しますから、現実的な人との関わりから逃げる、毎日の生活や営みから逃げる、感じることから逃げるために何かの行為に依存(アディクション)するといったことも表します。


そうやって後回しにして、感じないようにしてきた人は、この順行のタイミングで、いよいよ向き合うことになるのかもしれません。

 

その過程で繊細で傷つきやすく、自信のない自分とも出会っていくかもしれないですね。


 

魚座の土星というのは難しい配置だなと、時々感じます。

 

土星というのは積み上げていく性質を持ちますが、自我を喪失させる魚座の質がそれに反するため、努力しても自分が信じられず、積み上げてもいつも足りていないような感覚をもたらすことがあるでしょう。

 

そのため自分で自身を認めることが難しく、確信が持てないがゆえに、間違っているように感じたり、正しい答えを知っている誰かに導いて欲しくなるかもしれません。

 

いつまで経っても未熟で、充分なものを差し出すことができないという気持ちになることもあるでしょう。

 

でも、そもそも魚座の土星という組み合わせは、物理的に何かを成すことを完成としないコンビだと思うのですね。

 

魚座の土星にとっての完成は「自分を手放すことで、世界の一部と溶け合うこと」なのでしょう。

 

ですから時々に繊細な感覚が「自分がない」と感じさせるときこそ、そのないものを埋めようとするのではなく、あえて、その何もないところと意識を同調させることで、個を超えた広大な世界とのつながりを取り戻すことができます。

 

個人と世界とを分けていた境界線がなくなって、自然のダイナミックな営みをダイレクトに感じたり、自身が世界の一部に溶け込んでいるように感じたりするかもしれません。

 

自分は何ひとつ損なわれておらず、むしろ無限に自然からエネルギーを供給されていることも感じられるでしょう。

 

 

クローバー  クローバー  クローバー  クローバー  クローバー

 

 

魚座の土星は「エゴの努力」に向けると難しい場所ですが「エゴを手放す努力」に向けると、世界と再びつながるための素晴らしい配置となります。

 

それを「現実から逃避するやり方」で実現させようとすると、社会から離脱するという意味において、さまざまな問題となってしまうところが、難しい点だと感じるのです。

 

土星を通して個人の責任を果たし、その形を保ちながら、魚座を通してエゴを手放したときに「自分のまま、世界とつながっている」という、誰もが潜在的に憧れてやまない「ワンネス」の体験を完成させることができるのでしょう。