ある日、ライトと喧嘩した時のことです。

『わかってるよ。
ライト、ぽんちゃんの事を赦します。』

そう、赦すって言ったんです。
意味はわかってます。
許すは、許可証とか許容とか、この後の未来を示している。
赦すは、喧嘩や既に起こってしまった物事に対して使う。
神様は全ての行いを赦すと言われているけど、本当になんでも許されるのか。
気になったので、勢いで聞いてみた。

『そりゃあ赦すよ。
皆んな、神様から生まれてるからね。』

神様から生まれた???
また気になることができたけど、今は赦すについてだ。

『正確には生まれた…とはちょっと違うけど、意味合いとしてはそんな感じ。
神様はね、良いことも、良くないことも、全ては一つの経験だって思ってるんだよ。
だから、人と人で何か起こったとしても、ちゃんと考えて反省したら、全てを愛して赦す。』

「なるほど…。」

『赦すって、すごーく難しい事だよね。
心の底から、愛をもってしないと出来ないんだよ。
全ては愛がないと出来ないの。わかる?』

「わかる気がする。
口でいくら赦すって言っても、本当に心から赦せて無かったら、ずっと心にしこりのように残るし。」

『そうだよ。赦すって深いんだよ?
赦すのは愛。愛は赦す。
だから、何事も愛を持ってなきゃいけないよ。
口から出る言葉は刃物だから。
傷つけることもある。
理解した上で使おうね。
言葉は力。
人を優しさで包むこともできるし、傷つけることも出来る。
全ては愛だよ。
よーーーく覚えておいてね。
絶対だよ?』