日頃は様々なことに寛容な方でも、これだけは我慢できないと思うことがあるものです。

たとえば、食洗機のお皿の入れ方が、大きさ順に並んでいないと気が済まないとか、

ワイシャツは左向きにハンガーに掛けないと気が収まらないとか、

某コンビニのお弁当で、おかずが手前、ご飯が奥の向きにラベルが貼られているのが納得できないとか…

私の場合、
きちんと立てて並べてある本の中に、天地が逆になっているものがあると具合が悪くなり、動揺してしまいます。

こんな状態のことです。
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なんだか、頭に血が上ってしまいそうなのに、
勝手に直すことができない他所の御宅で発見してしまった日には、会話もままならず、
いきなり変な人と化してしまう羽目に陥ります。

そんな私にとって、イタリアのチアックデュオ発売のお知らせは、衝撃的な出来事でした。
というのも、
このチアックデュオ、中身の仕様が異なるノートを2種類、天地を逆にしてくっつけたものだったからです。
(上の本の写真ならば「1Q84」と「ジェノサイド」が、このままの向きでくっついている形です。)
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この斬新な手帳を作ったのは、イタリアのIntempo社。

1736年創業の老舗製紙メーカーFavini社の万年筆に向くエコペーパーを使用し、
「チアック」という手帳を、2001年に発売しました。
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こちらは普通の形の手帳です。

万年筆での書き味がよく、裏抜けの心配もないと評判になりました。

ポリウレタンとファブリックをミックスした素材で作られたカバーは柔らかく、レザーのような質感を持っているうえに、撥水性もあります。

今年、このチアックに新しい仲間、チアックデュオが誕生したのです。

横罫と無地の組み合わせと、
ダイアリーと横罫の組み合わせがあって、
くるっとひっくり返して天地を逆にすると、どちらも左開きの主役になる仕組みです。
ようするに、裏表紙がなく、どちらも表紙になるわけです。

表紙の色が違うので、今どちらが表になっているかがわかります。

この表紙の色の組み合わせは5種類あります。

アーバンブラック&モダンレッド
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アーバンブラック&ピュアホワイト
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マロンベージュ&チョコブラウン
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フューシャピンク&アシッドグリーン
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レモンイエロー&ライムグリーン
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どれも洗練された印象で、イタリアらしい組み合わせですね。

背表紙のジグザグの縫い目がアクセントになっていてお茶目です。

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印刷以外の部分は、ほとんど手作業で作られているそうです。

2012年版のダイアリーは、まだイタリア仕様で、
マンスリースケジュールの縦軸が曜日、横軸が週ですが、
日本からのリクエストで、2013年からは横軸が曜日の仕様になるとのことです。

ウィークリーは、Sサイズが見開き1週間のホリゾンタルで、Mサイズがバーチカルタイプです。

Sサイズは、縦13.5cm、横8.2cm。Mサイズが、縦17cm、横12cmです。

モレスキンのポケットサイズやラージサイズと比べると、どちらもひとまわり小さいサイズです。

そして、
仕様が入れ替わる真ん中にポケットが付いています。

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太陽の国の陽気な人々が、「チャオ‼」と手を振っているような、斬新で楽しい手帳であることは間違いありません。

この手帳を使ったら、
本が逆さまになっているのを発見しても、しどろもどろの怪しい人にならずに済むかもしれません。