冷たい指先 白い溜め息

目の前に広がる世界が

今の僕と少し重なった



真っ白な絨毯には

動物の足跡すらなく

雪だるまを作る子供もいない



天上で遊ぶ子供の呼吸が固まり

六角形の氷となって

地上に降り積もる



銀の世界に、ただ一羽

白い鳥だけが

粉を被った木の幹で羽を休め

遠くを見詰めていた



I want I want

夢のような恋のタイミング

あなたに届ける言葉はどこ?

近付きたくても足が出せず

だからいまだにスタート地点

僕らはみんな求めているんだ

誰かに背中を押してもらうの



熟した果実に手を触れぬまま

誰かの手に渡っていく

限りなく0に近い可能性に縋り

禁断の実を真夜中に願う



見て 聞いて 笑って

ねえ、笑って、もっと

エスカレートする欲望を

誰か黒く塗り潰して

縛り付けてくれないと

間違いを犯してしまいそうで

無垢な真珠を汚すは己の手?

それとも他人の手?

考えたくない灰色の妄想



冷たい夜風に吹かれるは

道に咲く一輪の雑草

ふとした瞬間目に入る

僕にとってのその花が

君にとっての僕でありたい



見て 聞いて 笑って

ねえ、笑って、もっと


僕の前で




*

初めまして、ルイです。
時々、ふと詩を書きたくなる時があります。明るいものから暗いものまで様々です。このブログを借りて、自分の詩を読んでもらえたらなと思います。