昨今、
自分らしさ とか、
貴方らしく とか、
ありのままに とか、
「自分らしさを大切にして生きましょう」
というような言葉をたくさん目や耳にする中、
この本は、それはいらない、という驚きのタイトルでした。
以前も、わたしの愛読書としてこちらでお話した
松浦弥太郎さんの本です。
松浦さんのどの本を読んでも、
こんな風に生きてゆけたらどんなにかいいだろうな…
(でも、未熟なわたしにはまだまだ無理~っ)と毎回思うほど、
理想の考え方や生き方が詰まっているのですが、
今回は、そのタイトルからも、目から鱗が落ちるような感覚でした。
でも、読み進めると、
「自分らしさ」はいらない
という言葉は、
そんなものはいらないという意味では決してなく、
「自分らしさ」の呪縛にかかると、
逆に力んで不自然になるから、
「自分らしさ」を考える前に、まずは心で動いて、
懸命にやってみようということなのだとわかりました。
そうすれば、おのずと「自分らしさ」は更新されて、
それまで「自分らしさ」だと拘って信じていたものは、
実はもう古いものだったのだと気づき、また新しい「自分らしさ」に出会える。
読み終わった後、
頭ではなく心を働かせてみること、
ものごとや拘りを手放す勇気、
いつも頭と心の両方をバランスよく使い分ける、
というような、前に進むヒントをたくさんもらったように思います。
普段、あまり何も考えていないことの方が多いのですが
こと、頭ガチガチに凝り固まってしまうと、
右にも左にも動けなくなることがたまにあります。
この冬は、我ながら、頭で考え過ぎてしまい、
すっかり歩みが止まってしまっていたな~と思います。
一人の社会人、アロマテラピー講師としても、
“こうありたい”という願望や理想が強すぎて、
「わたしらしい」「わたしらしさ」みたいなものばかりを先に考えてしまい、
実はすっかり「自分らしさ」の虜になってしまっていたのだと気がつきました。
本の中にもありましたが、
本来、「○○らしい」って自分から言うものじゃなくて、
周りが見て「○○らしい」って言ってくれるもの。
なんですよね。
目からハラリと鱗が落ちました。
この長い冬の間に、すっかり凍って動かなくなっていた心が、
春には、雪解け水のようにまた流れ始めて、
少しずつ動き出して行くといいな~と思っています。
手放せなくなった拘りを思い切って捨てたい時、
とても心に沁みる本ではないかなと思います。
この冬、同時にしっかりと蓄えたしまった脂肪も…
一緒に思い切って手放そう