梅雨からのプレゼント

19時13分、前回見たのはいつだったっけ？とすぐに思いだせない

海に浮かぶ強烈に綺麗な夕日

あれ？ こんな場所存在してたっけ..

と、そんなバカなことを思う.

あー、バカげてる.. 村上春樹の小説に迷い込んだわけでもあるまい

ここはただの地元から自宅へ帰る高速..

何百回と通った 通り慣れた道

この辺り何か変わったのか？ それとも変わったのは自分か？ 

どちらにしろ 体のどの場所に心があるのかがはっきりわかってしまいそうなぐらい胸が騒ぐ..

この強烈な夕日をもっと強烈に感じられる場所で見たい.

でも今の自分は行き先を安易に変えられるほど時間があるわけではない.

やらないといけないことがたくさんある.　

あ、そういえば

こんなに綺麗な夕日を見つけたら すぐに次の降り口に向かって進行方向を変えていた頃の自分 今頃何してるかな..　今もまだ自分の中にいるのだろうか...

そいつが今の自分を見たらなんて言うかな？

やるじゃん と言ってくれるだろうか..

強烈に綺麗な夕日を見て、今抱えてるモヤモヤなんて小さく感じた。

いやいや、小説じゃあるまいし　そんなに上手くはいかない

あんな夕日見たらもっとモヤモヤしてしまうよ.

でもこのモヤモヤはきっとあの頃の自分がまだどこかにいる証拠だ

きっと誰の心の中にも(あの頃)の自分は必ずいる、ただそいつはひとりぼっちで鍵のかかった場所にいるんだ...

誰もが今を一生懸命生きている..   それでいい, 　　うん、それがいい

でもね..

一つ絶対に忘れてはいけない大切なことがある

それは、今一生懸命目の前のことをこなしている自分は、その鍵をいつか開ける為に頑張っているということ

いつか、あの頃の自分を (ごめん、待たせた) と言って引っ張り出してやる為に今を生きているということ。　

一つだけ 10年前の自分に言ってやれることがある

お前のおかげで、今は世界中殆どの国に行っても訪ねたい友達がいるよ.

いつか一緒に行こうな！

あー、こんなことしてる場合じゃない..

いや

こんなことしてる場合だ..

wataru