赤血球に寄生するソマチット | ドクターヒロの健康・お悩み相談室

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変形する赤血球

今回はすこし怖い話し。
いろんな人の血液を観察していると、小さくちぎれたように元の丸い原型をとどめていないような赤血球や、虫食いのように変形した赤血球が多数見られることがあります。
もっとすごいのは、細胞内に球状やこん棒状の異物体が存在する赤血球が見られることもあるのです。そして驚くことに、赤血球にこのような変化が見られる人には、かなりの確率で癌などの重病が発見されるのです。
まず、実例を示しましょう。下の写真は手術不能で抗癌剤の治療を受けている進行胃癌の男性の血液です。赤血球は形も大きさも不揃いで、矢印で示す3個の赤血球には、細胞内に異物が存在するのがわかります。
このように赤血球内に異物体が存在し、変形してしまった赤血球を便宜的に「パラサイト」と表現することにしますが、この男性に限らず、癌の患者さんの多くにはパラサイトが見つかります。
逆に、血液観察をしたときに、パラサイトが存在したことをきっかけに検診を行ったところ癌が見つかり、手遅れになる前に治療できた運のいい患者さんもいます。
もちろんパラサイトが存在する人がすべて癌になっているわけではありませんが、癌体質にはなっていると考えなければいけません。そのままの状態で経過すれば、やがて本当に発病してしまいます。それにほとんどの場合では、疲労困憊の状態やアトピーなどの持病がひどく悪化するなど、なんらかの体調不良が認められます。
この恐ろしいパラサイトの正体とはいったい何なのでしょうか。
実は医学的にはまだ正確に証明されていないのですが、ずっと昔から新鮮血を観察し続けてきた一部の学者たちが、「ソマチット」と呼んでいる微小生命体が赤血球に寄生した状態であるという説が有力です。ソマチットに関して主な特徴を挙げれば、(1)ソマチットは、人類が生まれるずっと前から地球に存在し、血液の中で共存するようになった。(2)人が健常な状態ではソマチットは小さな球状の状態だが、体内環境の悪化によって変化し、大きく長くなった状態を示す。この形状の変化は、ソマチットそのものが成長したのではなく、何個ものソマチットがつながったものだとする意見もある。(3)ソマチットは通常は血漿中に存在するが、体内環境が悪化すると、赤血球や血小板の中に潜り込み繭状の殻を形成する。・・・といった事項がこれまでの研究者から報告されています。
パラサイトは、体内環境の悪化に対応したソマチットが赤血球内に避難したものだと考えれば、健全な体質の状態では見られず、体質がひどく悪化した状態でたくさん見られることも説明がつきます。からだの赤信号であるパラサイトが見られたら、まず健康診断を受けること、そして体質改善に努めることが大切です。

悪い状態の血液を改善するための習慣については次回<つづく>




矢印で示す3個の赤血球は変形している