IMF年次総会において、
今回、上記記事にあるように中国政府が
財政相と中央銀行総裁を土壇場で欠席させました。

このことは、
尖閣の領土問題を世界に知らせしめるという
中国政府の目的は達成できました。

が、反面、
中国の中央銀行に致命的な欠陥があるということを、
世界に知らしめることにも繋がりました。

中央銀行とは通貨発行のできる唯一の存在であるがゆえに、
政治とは離れた存在であることが世界的には求められます。

その理由は、通貨の価値が政治的な理由で、
上下するようでは世界経済が成り立たないからです。
(当然、他にも理由は多々ありますが
一応大きな目的として記しておきます)

でも、今回、中央銀行総裁が欠席したことにより、
中央銀行の独立性がないということが、
露呈してしまいました。

そもそも。中国中銀の周総裁は、
ドルの1極化を懸念し続け、
新興国のリーダーとしての地位を
コツコツと築き上げてきていました。

その結果として、今回のIMF総会では、
名誉ある最終講演など顕著な役割を
演じる予定だったんですが・・・。


IMFラガルド専務理事は
「会議に出席しなかったことは、
彼ら(中国)にとって大きな損だと思う」と述べ、
「彼らは何か重大なものを逸するだろう」と語った。


という言葉の通り、中国は今回のIMF年次総会を欠席したことで、
中国が提唱してきた北京コンセンサスの実現が遅れるだけでなく、
新興国のリーダー的地位としての発言力も大きく逸してしまう事態を招いた
と言っても過言ではないと思います。