骨髄移植の6日前に前処置が始まった。

 

前処置とは

ドナーさんの骨髄を受け入れる前に

自身の骨髄を空っぽにする処置。

空っぽの骨髄にドナーさんの

骨髄が入り、根付いてくれるのを待つ。

それが骨髄移植。

ぼんやりした説明ですみません。

 

さて、どうやって骨髄を空にするのか。

それは大量の抗がん剤と

放射線の全身照射で行う。

 

まず最初の3日間の

大量抗がん剤治療では

食事を口にできなくなり

飲み物を飲むのも辛いようだった。

グッタリと言う言葉がぴったりだが

それでも遊ぼう!遊ぼう!は健在。

長男はグッタリしているとはいっても

常に何かしら遊んでいた。

 

長男のこの遊びに懸ける情熱はすごく、

どんな薬が入っていても遊びを熱望した。

しんどくても気持ち悪くても吐いててもだ。

担当医が来るたびに

「ここはいつも元気に遊んでてすごいね、

気持ち悪くない?」

とビックリするくらい遊んでた。

 

ちなみに大量抗がん剤で気持ち悪くて

ベッド上でボウルにげぇげぇ吐いていて

顔を上げてすぐ「あそぼー」と言われたときは

我が子ながらにぞっとしたもんです。

どれだけ遊びたいんだ・・・

 

でもこの遊びに対する執念が

あったからこそやってこれたわけで

その気持ちを利用して治療や移植を

乗り越えさせるための餌(おもちゃ)も撒けた。

“無菌室から出たらおもちゃを買ってもらえる”

この一心で頑張れていた。

 

なにかしら強い思いがあるというのは

大変な治療を乗り越えるためには

とても良いことだと感じた。

 

そしていよいよ移植3日前、

放射線の全身照射へ。