1年半ほど前から中国に頻繁に来ることで、中国人の住居事情やライフスタイルが少しずつわかってきました。
中国は広いので、田舎と都会では全然異なりますが、
少なくとも北京や上海、天津、広州、深センといった都会に関しては、すでに日本と生活水準はほぼ同じ。
北京の銀座と言われている北京中心部の繁華街、王府井(ワンフーチン)では写真のように、日本でも人気の外資系ブランドや、ユニクロ・無印良品他、日本のメーカーも多数店を連ねており、その上日本で爆買いした日にゃあ、そりゃ物に溢れた暮らしになるよねと。
中国の場合、さらにネット通販が日本以上に普及していますし、
片づけのプロが必要となる社会背景に納得です。
中国の片づけブームの背景は他にも理由はありますが、今回は住宅事情とライフスタイルをご紹介したいと思います。
住居ですが、北京ではほぼみんなマンション(というか見た目や共有部の設備的には団地というかんじ)住まいで、別荘とかよほどの富裕層でもないかぎり一戸建てということはないようです。
昨年訪問させていただいた、ライフオーガナイザーではない一般の方のお宅。
ブログ掲載可とのことでしたので、せっかくですので写真とともにご紹介いたしますね。
日本でごくごく一般的な広さといえば、だいたい70平米でしょうか。
中国ではもう少し広く平均的な広さは90〜100平米ほど。
こちらのお宅は140平米程度と、結構広めでした。
中国では「玄関」というスペースがなく、入ってすぐリビング、みたいな間取りが一般的で、基本造り付けの収納部はなく、置き家具か別注で造作家具を追加する必要があり、家族が多いと靴が溢れてしまうことはよくあることのよう。
このお宅は別段、片づけに悩んでいるわけではありませんが、やはり造り付け収納がないため収納スペースと物の量のバランスが不均衡で、収納家具から物が溢れている、という状態で、もっとすっきりさせたい、という思いはあるとのことでした。
家具は全体的に日本よりも大きめ。
特にベッドのサイズが大きく、一人用(シングルというサイズはあまり一般的ではないみたい)がW1500mmと、日本のダブルベッドより大きいという。
IKEAでもマットレスはW1500とW1800の2つのサイズが販売されていました。
北京では通常バルコニーはなく、かわりに室内物干しスペースが。
このスペースは結構魔窟化しやすい場所らしいです。
このお宅のキッチンは結構広め、
写真には写っていませんがダイニングスペースもありました。
独立型でコンパクトなキッチンも多いようです。
日本人ほど料理を頻繁にしないという話も。
もちろん人によるのだと思いますけどね。
バスタブはなく、
洗面・洗濯機置場・シャワー・トイレがオールインワンのスペースが一般的。
こちらも日本とくらべると圧倒的に収納スペースが少ないですよね。
(この写真は別のお宅のものです)
全体的に若干インテリアは昭和なかんじ?(笑)
モダンなインテリアのお宅もあるようですが、どちらかというと日本のバブルの時のイメージの空間が多いように感じます。
ただ新しいショッピングモールにあるショップやレストランのインテリアは、かなりスタイリッシュになっているので、一般家庭のインテリアもこれから変わっていくのではないかと思います。
上海は以前から結構おしゃれなお店も多いので、北京より上海に住む方のほうが、インテリアには敏感なのかもしれません。
中国では共働きが当たり前で専業主婦は少数派、家事分担も日本の女性ほど悩んでいる人は少ないように思います。
家政学という学問や家庭科の授業もないため、家事ができなくても当たり前、妻だから、母だから、というコンプレックスはないよう。
デジタル化・キャッスレス化もすすんでいるため、書類の管理という概念もあまりなく、ライフオーガナイザー1級資格認定講座でも情報のオーガナイズのカリキュラムは、20分程度。
同じ「片づけられない」という問題でも、文化や習慣・ライフスタイルが異なると、課題となるところが若干違ってきます。
でも昨日のブログで書いたように、
ライフオーガナイザーは暮らしの体質改善のパーソナルトレーナーです。その考え方と手法は、文化や習慣・ライフスタイルが違っても有益なようで、
来年以降も継続して講座を開催することになりそうです。
次回の中国でのライフオーガナイザー1級資格認定講座は来年4月を予定しています。4月までの4ヶ月間は久しぶりに海外出張なしの期間となりそうで、実は結構嬉しかったりして。いやいや、中国出張、楽しいのですけどね。