ライフオーガナイザー高原真由美です。

娘も寝たので、ちゃんとした記事を書きたいと思います。

今日は、アメリカでオーガナイザーが職業として確立した経緯について。



アメリカでプロのオーガナイザーという職業が誕生したのは、1980年代後半といわれています。

以前のブログにも書きましたが、「Organize(オーガナイズ)」を辞書でひくと、『組織する、計画準備する、体系づける、まとめる、結成する』といった意味が出てきます。でもアメリカのプロフェッショナル・オーガナイザーの仕事における「オーガナイズ」とは、住居・生活・仕事・人生等あらゆるコト、モノを効果的に準備・計画・整理し整えることという意味で使われています。



日本の1人当たりの住宅床面積36㎡(持家の場合。借家は23㎡)に対して、65㎡と日本の倍近く(借家の場合はなんと約3倍!)の広さがあるアメリカの住まい。
※出典:国土交通省平成15年住宅・土地統計調査(速報)、American Housing Condition Survey 2001

大きな家と広々とした空間=(イコール)快適で優雅な暮らし、と単純に想像してしまいがちですが、クレジットカードと通販社会といった消費大国であるゆえに、大量のモノと情報の氾濫ぶりは日本の比ではありません。



時代とともに生活が豊かになったものの、モノ・情報・空間、あらゆるものを必要以上に多く所有し過ぎ、最も重要な資源である時間が足りなくなり、かえって豊かな生活から遠ざかってしまう……。

そんなジレンマから抜け出したい、モノに溢れた生活と空間をなんとかしたい、単なる部屋の片付けや整理整頓だけではなく、根本的に暮らしそのものを見直したい、でもどうしたらいいのかわからない……ビックリマーク


こういった悩みを持つ多くのアメリカ人の需要から生まれ、その悩みや問題を解決に導く専門的な人材、それがプロフェッショナル・オーガナイザーという職業です。



アメリカでプロのオーガナイザーの協会が設立されたのは、1985年(実際に運営が開始されたのは1986年)。最初は5人の役員のもと、約100人程度のオーガナイザーの小さな団体だったそうです。

でも彼女たちの活動と、多くの悩めるアメリカ人の需要により、その後どんどんオーガナイザーは増えていき、2003年~2004年頃、テレビ番組「ミッション・オーガニゼーション」(オーガナイズのビフォー&アフターの番組)の大ヒットにより一気にメジャーな職業になっていったそうです。



昔のオーガナイザーの仕事は、住居の片付けサポートと会社の場合は書類整理が主たる業務だったそうですが、今では例えば、IT分野のオーガナイズや時間に特化したオーガナイズ、慢性的に片付けられない人やホーダーと呼ばれる溜め込み癖のある人への専門的なサポートと、非常に仕事の幅が広がっています。

専門もどんどん細分化されているそうで、ガレージ専門のオーガナイザー(アメリカではかなりの需要があるらしい)や冷蔵庫専門のオーガナイザー、IT専門のオーガナイザーも決して珍しくはないそうです。今後もこの傾向はすすんでいくことでしょう。



日本ではまだまだ知られていない職業ですが、今回の新聞掲載で手応えをばっちり感じることができたので、どんどん広めていきたいと思っていますアップ