マイナスの発想 | Business Design to Life Desgin

マイナスの発想

Simple is best.

食品、医薬品、日用雑貨、飲料、家電製品、などなど、
物凄い数の商品が日々、開発・生産されては、
世の中に出され、そして、埋もれていく。

そういう世の中では、商品を消費者に訴求するために、
さまざまなことを考えて、買ってもらうようにしなくてはならない。

こんな機能がつきました。
こんな成分がふくまれてます。
こんな効果があります。

などなど、なんとかその商品のよさを知ってもらおうと、
広告、プロモーション、店頭では、言葉があふれかえっています。

特に家電量販店では、
商品の販促物が、物凄い。
たとえばPC売場のディスプレイには、
画面のあちこちにPOPが貼り付けてあります。

個人的には、こういう、五月蝿いPOPだと、手を伸ばしにくい。
なんだか、うるさい店員にまとわりつかれているような。

情報が一気に、どばーーっと押し寄せてきて、
なんか押し売り的な印象を受けます。

アパレルなどでも、客が店に入った瞬間に、
近寄り、ピタっとマンマークして、
逃がさないぞ!というオーラを出す店員います。

これは全くの逆効果かと・・。

話は反れましたが、
結局のところ、シンプルで、「なんだこれ?」と興味を持たせて、
それから商品を薦めるようなプル型の売り方が、
絶対的に効果を発揮すると思います。

これいいでしょ!というようなプッシュ型の押し付け広告は、廃れていくでしょう。
ネットが普及して、生活者が、プル型で情報を収集できる世の中にあって、
押し付け的な、広告、プロモーション、売場は、嫌われます。

というようなことを、
ビックカメラの中にある「アップルストア」を見て思いました。

他の売場が、ごちゃごちゃしているのに対し、
そこだけ全く別の空間のようで、
アップルの世界観を押し出した、
控えめな売場。

シンプルで、入りやすく、「なんだろう?」と思える。
情報も控えめで、もっと知ってみたいなと思わせる。
ブランド戦略に則った売場でした。


もっともっと、この商品を知ってもらいたい!
ということで、様々なことを付け加えていくプラスの発想でなく、

知って欲しいことの中から、
本当に訴求したいことのみへと削っていく、
マイナスの発想が、これからは生きてくるんだろうな。


そぎ落とすという考え方は、
ビジネスのどんな場面でも必要な考え方だ。