真央、亡き母との思い出・トリプルアクセル解禁へ…フィギュア
スポーツ報知 12月24日(土)8時2分配信


 ◆フィギュアスケート 全日本選手権第1日(23日、大阪なみはやドーム) 女子で2年ぶり5度目の優勝を目指す浅田真央(21)=中京大=が、24日のショートプログラム(SP)でトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を解禁する可能性が出てきた。9日に亡くなった母・匡子(きょうこ)さん(享年48歳)と二人三脚で習得した大技を、会場での最終調整で2回着氷した。男子はSPを行い、2年ぶりの王座を狙う高橋大輔(25)=関大大学院=が国際連盟(ISU)非公認記録ながら“世界最高”に相当する96・05点で首位に立った。

 あきらめなかった。SPで使用する「シェヘラザード」をかけた練習。真央は冒頭で3回転半を転倒した。それでも曲が終わった後に再び挑み、2回連続で決めた。30分間の練習で5回挑戦し、成功は2回。最大の武器を取り戻そうと必死に跳んだ。

 3回転半は成功すれば得点源である一方、失敗すると採点に響くもろ刃の剣だ。今季初戦だった11月のNHK杯のSPでは失敗。フリーでは、佐藤信夫コーチ(69)の助言で回避した。11月下旬のロシア杯はSP、フリーともに3回転半を封印し、2年ぶりのGP優勝。大技に頼らず戦える自信を得た。

 そもそも佐藤コーチはミスを減らすことを優先し、指導を始めた昨季から2回転半にして跳ぶことを勧めてきた。それでも最近の状態を見て「あと少しで完成のところまできている」と復調を確信。今大会も試合直前に決める方向だが、「本人はやる気満々で頑張っている」と真央の気持ちを代弁。「試合である以上、無視はできない。本人の気持ちを尊重しないといけない」と解禁に理解を示した。

 小学生から練習を始めた3回転半は、亡き母と一緒に習得した思い出の技だ。5歳で競技を始めてから、匡子さんは毎日リンクまで車で送迎。母もスケートを学んでリンクサイドで見守り、3回転半の跳び方についてもアドバイスを送った。

 母がいなくなって初めての大会。関係者によると、昨年2月のバンクーバー五輪の競技直前に母が急死しながら悲しみをこらえて銅メダルを獲得したジョアニー・ロシェット(カナダ)から「気持ちは分かる」と励ましの連絡があったという。天国の母に大技を届け、2年ぶりの日本一を目指す。