福岡の企業、宮城のカキ養殖復興後押し プラスチック製いかだ寄贈へ
産経新聞 12月14日(水)7時55分配信
 福岡市の金属製品製造会社が製造しているプラスチック製のカキ養殖用いかだが、東日本大震災で被災した南三陸漁業生産組合(宮城県南三陸町)に寄贈されることが決まった。木製いかだに比べて耐用年数が長いことが特長といい、関係者は「福岡の企業の力が震災復興に役立てば」と期待している。

 太平洋に面した南三陸町では志津川湾を中心にカキ養殖が盛んだが、震災に伴う大津波で養殖用いかだが流されるなど甚大な被害を受けた。今回の寄贈先の組合も約40隻のいかだがすべて流され、養殖業復旧の見通しは立っていないという。

 寄贈されるのは福岡金網工業(福岡市博多区)が使用済みのプラスチック製トレイなどを原料に用いて製造している縦横約8メートルのいかだ1隻で、通常の販売価格は約100万円。環境設備販売業の富士エコ研究開発(同市中央区)が昨年から販売を始め、福岡市の能古島でカキ養殖などに用いられている。

 県と県中小企業団体中央会が福岡の企業の力で、東北のカキ養殖業復興を支援しようと寄贈を計画、両社の快諾を得て実現した。富士エコ研究開発の従業員が20日に南三陸町へ出向き、材料の柱をいかだの形状に組み立てて引き渡す。

 南三陸漁業生産組合では「養殖業の復興への追い風になる」と歓迎。富士エコ研究開発の担当者は「数年で傷む木製のいかだと違い、10年以上使える商品なので、町の漁業が立ち直るまで存分に使ってほしい」と話している。