宮城県内の公立高校入学試験の合格発表が23日行われた。

 掲示板を指さしながら笑顔で記念撮影する生徒や親の姿が見られた一方、行方不明の同級生の代わりに受験番号を確認する生徒もいた。

 合格発表は当初15日の予定だったが、地震で延期され、この日午後3時から県内一斉に行われた。地震で被災した県農業高校(名取市)や気仙沼向洋高(気仙沼市)などでは高校の敷地が使えず、別の学校に掲示板を設置し、合格発表を行った。

 気仙沼向洋高の合格発表があった気仙沼市立階上(はしかみ)中学では、掲示板を見た女子生徒約10人が「番号あったよ」と抱き合い、涙を流した。

 だが、合格した同中3年の女子生徒(15)の姿はその場になかった。友人らによると、この生徒は、卒業式を翌日に控えた11日、一緒に下校した友人に「これから美容院に行ってくる」と話し、行方不明になった。

 美術の時間に友人が絵の具を忘れたことを知ると、自分の絵の具を友人に渡し、「絵の具を忘れました」と先生に名乗り出るほど友達思いの生徒だった。学年主任の教諭は、「合格したんだから早く出てこいと言いたい。早く会いたい」と話していた。