妊娠・出産という貴重な経験を、海外で迎えることを決めた私たち。
想像以上に多くの挑戦と学びが詰まっていたので、忘れないよう書き綴っています。
なぜ、初めての子どもを迎える場所として日本ではなく海外を選んだのか。
夫とともに、どのような困難を乗り越えてきたのか。
そのリアルな体験を、これからお話ししたいと思います。
中国で出産を選んだ理由
理由はとてもシンプルです。
まず、夫が「立ち会いたい」「赤ちゃんを抱っこしたい」という強い気持ちを持っていたことが大きな要因でした。
出産という、一生に何回立ち会えるかわからない貴重な瞬間を一緒に過ごしたい。
そして、赤ちゃんが生まれる瞬間を目の当たりにすることで、父親としての自覚が芽生え、より深い絆が生まれるとお互い考えていたからです。
また、私自身が実家に頼りにくい環境にあったことも、もうひとつの理由です。
家族が近くにいないため、出産後のサポートを頼むことができず、どうしても「夫の支え」が必要だと感じていました。
出産前の準備編
医療環境の違い
日本と比べると、現地では検診ごとの検尿や体重測定が少なく、エコー検査も毎回行われるわけではありませんでした。
また、病院内では妊婦向けのヨガやピラティスを開催されているので、別途通う手間も省けました。
運動中に何かあった際(例えば破水したなど)には、かかりつけの病院内ですぐに対応してもらえるため、安心が大きかったです。
妊娠中のケア
妊婦健診では、ケアの流れやサポート体制に日本との違いを感じました。
特に驚いたのは、会陰マッサージを助産師が行ってくれる点です。
私の場合、プランによって回数は異なりますが、3回やってもらい、激痛に耐えながら呼吸法や我慢で乗り越えるしかありませんでした。
痛みを感じながらも呼吸法や我慢で乗り越えるという経験は、陣痛がきた時に「こうするしかない」と実感した瞬間でもありました。
言葉や文化の壁
私の時は、日本で助産師経験がある通訳の方がサポートしてくれたので、言葉や文化の違いにも理解があり、非常に助かりました。
また、現地の病院で開催されている両親講座はすべて中国語で行われるため、私は参加を見送ることに。
自分でYouTubeで調べたり、病院側に尋ねたりしない限り、情報を集めるのが大変でした。
その点で、準備や情報収集にかなり苦労したことを覚えています。
出産時のエピソード
現地での出産
出産は予定日を超過した後の検診で、羊水が減っていることがわかり、促進剤を使って「今日中に産みましょう」となり、当日に出産しました。
分娩室に入る前に浣腸をして、便を出してからいざ出産へ。
無痛分娩を選んだものの、うまくいきむことができず、夜遅くまでかかりました。
最後は、ほぼ麻酔が効かない状態での出産でした。
助産経験のある通訳さんは、勤務時間外になると外部の通訳にバトンタッチし、違う方が通訳してくれましたが、正直、出産時はそれどころではありませんでした(笑)
夫との連携
入院の知らせを受けて、夫は会社から病院へ直行してくれました。
出産時には隣にいてくれて、子供が産まれた瞬間に立ち会い、その後は抱っこまでしてくれました。その後は一緒に病室で寝泊まりしていました。
文化的な驚き
日本とは違って、家族の立ち会いが常にOKだったことが印象的でした。
時間外の面会や面会NGがなく、家族は自由に立ち会える環境でした。
出産後の赤ちゃんはなんとプールに入りました!
新生児のプールは、赤ちゃんにとってリラックスできる環境を提供するために使われているそうで、温かい水の中で浮かんでいる姿を見て、なんだか癒されました。
また、普通分娩は3泊4日で返されるので、出産して(出産日で1泊)2日後にはタクシーで無理やり歩いて帰りました(笑)
産後の生活編
産後は睡眠不足と出産後の体のダメージで、ほとんど記憶がないのですが、覚えている範囲で綴っています。
入院中の食事
入院中は1日で計4食(おやつを含む)が出てきました。
中国の食事は、漢方系の食材が多かった記憶があります。
食事の中にキクラゲやクコの実が入っていたり、体の回復を早めるような料理が多かった気がします。
日本のような豪華なお祝膳みたいなものは特にありませんでしたが、食事一つひとつが体調を整えることを意識したものになっていて、栄養面ではとても助かりました。
育児サポート
中国では産後ケア施設が多くあり、利用することもできます。
通っていた病院でもそのようなプランがありましたが、こちらでは医療費が高いため、結局は利用を見送りました。
日本のように金銭的なサポートがあったり、保険でカバーされることがないため、その代わり自宅で義家族や夫にサポートしてもらうことが多かったです。
夫婦の絆が深まった瞬間
赤ちゃんが産まれた当初、夫は本当にたくさん手伝ってくれていましたが、仕事が始まると、どうしても育児に積極的に関わることが難しくなりました。(産休制度がないため)
その代わり、仕事の休みが比較的融通が利く環境だったので、私が寝不足で限界に達した時に連絡すると、すぐに会社から帰ってきて子供の面倒を見てくれたり、食事をデリバリーしてくれたりしました。
夫のサポートは本当にありがたく、夫婦の絆がさらに深まった瞬間でした。
ただ、寝不足は本当に辛かったですね。
赤ちゃんの鳴き声の度に目を覚まし、昼間は育児に追われる日々が続きました。
産後の体の回復も思ったより時間がかかり、体力的には厳しい時期もありましたが、夫の支えがあったおかげでなんとか乗り越えられました。
感情面での乗り越え
不安やストレス
出産後、体はボロボロで、メンタルも大きく変化しました。
ホルモンの影響もあって感情が不安定になり、日常生活が一変し、何もかもが新しくて大変だった時期です。
体調や育児に追われる中で、近くに頼れる人も環境もなかったため、孤独感に包まれることが多かったです。
限界を迎えた時、夫に当たってしまったり、何もかもが押し寄せて泣いたりしていました。その時の自分を振り返ると、どうしてあんなに泣いてしまったのかと思うこともありますが、その頃は本当に何もかもが辛く、感情をうまくコントロールできなかったんですね。
夫も「なんでそんな状態になっているのか、言われるまでわからなかった」と言っていましたが、それを言われて初めて私の状況を理解してくれることもありました。
なので、なるべく伝えられる時に、思っていることを夫に伝えるよう心がけました。
それでも、言葉で伝えるのが難しくて涙が出てしまう時も多かったですが、少しずつコミュニケーションの大切さを実感できた時期でもありました。
夫婦間のコミュニケーション
喧嘩をしたときは、現状と将来についてお互いにしっかり話し合うこと、そして報告することが大事だと実感しています。
なぜ現状でこうなってしまったのか、これからどうすべきかをしっかりと共有することで、問題の本質に向き合い、前進することができたように感じます。
子供の1日のルーティンが私にとって生活の中心になっていた一方で、夫はそのルーティンにあまり馴染んでいない部分がありました。
自分の都合で動く夫にイライラしてしまったこともあり、その結果、喧嘩が起こりました。
夫に「ルーティンなんて知らない」と言われたとき、どうしてもイライラを抑えきれず、言葉が強くなったことを反省しています。
その後、私は子供の1日の流れを箇条書きで細かくまとめて夫に送ることにしました。
すると、次の日からは夫がきちんとその流れに沿って行動してくれるようになり、少しずつ改善されました。
この経験を通して、「伝えなかった私も悪かったな」と反省しました。
お互いに期待していることや役割を理解し合うためには、きちんと伝えることが大事だと学びました。
あの時、もっと早くから伝えていれば、お互いにもっとスムーズに進めたかもしれないと思いますが、こうした小さな積み重ねが、夫婦の絆を強くしていくのだと実感しています。
産後の経験と夫婦の絆
産後の大変さと気づき
産後、こんなに寝られないとは思いませんでした!
誰も教えてくれなかったけど、毎日細切れの睡眠で、やっと3時間寝られるくらいの状態でした。
そして、産後1年間は体も心もずっと辛かったです。
今振り返ると、もっと夫に頼ればよかったなと思います。
日本の出産事情では、手厚いサポートがあることに羨ましさを感じますが、私たちは自分たちで乗り越えた強さもあると思います。
海外での妊娠・出産を経験し、産後を乗り越えることで、あの時の不安や辛さは、すべて自分たちを強くし、夫婦としての絆が一層強くなったと実感しています。
もし妊娠・出産を考えている方がいれば、夫にサポートをお願いすることを恐れず、無理せず頼ることをお勧めします。
夫婦時間の大切さ
シンプルなことですが、毎日の忙しい中でも、一緒に食事をする時間を過ごすことが絆を深めるためにとても重要だと感じます。
その際、子どものことや日常の出来事をこまめに報告し合うことで、夫も自発的に動いてくれるようになりました。
また、子どもが小さいと自由な時間を持つのが難しいですが、夫婦だけの時間を作ることも大切だと思っています。
夫婦円満のためのコツ
大きなイベントを共に乗り越えた今、夫婦円満でいられる理由について考えたとき、今でも大事にしていることがあります。
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お互いの時間を尊重する
子どもが生まれても、個々の趣味の時間を大切にしています。特に夫は趣味でリフレッシュするタイプなので、子どもが寝た後は自由時間を持つようにしています。それが、お互いにストレスなく過ごせるポイントだと思います。
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察しない
日本の「察する文化」に縛られず、夫婦関係ではあえて“察さない”ことを選んでいます。言わなくてもわかるだろうと思うことも、逐一伝えることで、お互いの気持ちや意図がより明確になり、円滑にコミュニケーションが取れるようになりました。これが、夫が自発的に動いてくれるきっかけになったと思います。
最後に
ある本にこんな言葉がありました。
「夫との関係は非常にシンプルだ。2人で笑い、耳を傾け合う。それが誠実さと愛情であり、最も大切なことだ。」
この言葉がすごく心に響きました。
シンプルですが、できそうでできないこと。
毎日忙しい中で、笑い合ったり、しっかり耳を傾け合うことが、夫婦の関係をより良くするために最も大切なことだと改めて感じています。
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