年をとればだれでも聴力が衰えると思っていないでしょうか。
多くの栄養が必要な器官である耳は、血流の悪化やストレスが原因で難聴になっている可能性もあります。


■血流・内臓、自律神経が耳力に影響する

音が聞こえにくいという第一の原因は、血流の悪化です。
多音を聞き分ける細かな働きをする耳は、多くの栄養を必要とする器官ですから、栄養と酸素が血液できちんと運ばれないとたちまち働きが悪化します。
血流に大きな影響を及ぼす内臓、特に腸も健康でなければなりません

また、自律神経も聞こえに大きく影響します。
緊張して交感神経が過敏になっていると血管が収縮し、血液が低下します。
さらに、自律神経は内臓の働きを制御するので、バランスが乱れると内臓の働きが悪くなります。
逆に、内臓の働きが衰えると、自律神経が乱れることもあります。
血流、内臓、自律神経が関係しあって三位一体で良好に機能することが耳の力を支えているのです。

血行をよくするマッサージや自律神経を整えるための睡眠導入法など、身体がバランスよく働くための生活習慣を身に着けるようにしましょう。

特に30~50歳代の女性は、仕事や家庭でストレスをためやすい時期です。
内臓機能が低下したり、不眠になりがちなので、突発性難聴にも陥りやすいです。
まだ若いから大丈夫と思わず、耳によい習慣を取り入れていきましょう。
耳だけでなく、全身によい影響を及ぼしてくれてアンチエイジングにもなります。

【夜寝る前に深呼吸】

夜更かしは自律神経の乱れにつながるので、心地よい入眠に導くことが大切です。
深呼吸することで、副交感神経が活発になり、リラックスして眠れます。
また、深い呼吸は横隔膜がしっかりと働き、血流がアップします。
酸素不足になりがちな状態を改善するので、美肌にも効果があります。

口からゆっくりと息を吐き切ったあと、鼻からゆっくりと息を吸い込みます。
このとき、しっかりとお腹が膨らむのを感じることです。
限界まで息を吸い込んだら、ゆっくりと口から息を吐き出します。
これを20回ほど繰り返します。

【耳をリセットする】

耳は、常にフル稼働しています。
雪崩のように音が入ってくる耳を意識的に休ませて、無駄な音を聞かない時間を作ってあげることが必要です。
逆に、風鈴や鳥のさえずりなど、心地よいと思える音は脳を刺激します。
脳の音を認識する部分を活性化させるので、積極的に聞くようにするのがいいです。

両手のひらで両耳をしっかりとふさぎ、できるだけ外音が聞こえない状態を作ります。
そのまま10秒数えます。
これを1日1回行います。

【エアなわとびをする】

血行を上げるためには、全身を使う運動が効果的です。
特に、身体を上下に揺らす縄跳びの動きは、胃腸を刺激し、働きを活発にするのでオススメです。
特別に時間を設けなくても、信号待ちや電車待ちなど、ちょっとした隙間時間に行えばいいです。

軽くひざを曲げて立ちます。
両手は縄を持っているように曲げます。
つま先は床(地面)から離さず、かかとをジャンプするような感じで軽く上下させ、それに合わせて手は縄を回すように動かします。
なるべく1分間、連続で行います。

【鉄・たんぱく質を摂る】

鉄やたんぱく質が不足すると、血液の流れが悪くなり、酸素を運搬する力が衰えるので、特に女性は気を配りましょう。
食生活の乱れは、突発性難聴を繰り返す原因にもなります。
バランスのよい食事を心がけましょう。