毎週2回、次男の公文を1時間、公文教室の1階にあるローカルカフェで待つ。


近くにはいろんな店がありそうだけど、

いつも私はこのローカルカフェで時間を過ごす。


席に着くといつもの若い中華系の店員が

你好,老板娘。same, Teh C? 

と、ニコニコとオーダーを取りに来る。


オーダーを終えたら、いそいそと1冊の本を取り出す。


硬い椅子に腰掛けて、ぬるい風を浴びながら読む何度も読み返した本が、

あまりにもこの場で読むことに馴染みすぎていて、

私が今、いつを生きているのか本と私の境界が曖昧になりかける。


溶ける感じ。


先達たちが日本から遠くここまできた道。

私はその道を、その轍を探しながら、自分の道を探しながら、

今、南洋に生きている。


なんて没入していたら、

終わったよーと甲高い声で現実に引き戻される。


こんな日常があることが、ふととても愛おしくなる、

まだ明るい赤道ほぼ直下の午後6時でした。


このカフェ、食べ物のメニュー色々あるみたいだけど、

16時以降はなぜかワンタンミーしかなくなるので、

私はいつもドリンクだけか、時々スーンクエか、カヤトースト。


切り干し大根そのまんまの具材のはいったでっかいぷるぷるした餃子状のスーンクエ、

昔、南洋に来た人たちも日本を懐かしく思いながら食べたりしたかしら。。。


小綺麗だし、いつも気のいいにーちゃんが

気持ちよく接客してくれるので、公文待ちの機会があればぜひ。て、なかなかないでしょうが。






公文が終わると、下のカフェに降りてくる次男と束の間のデートタイム。

この日はコーラ飲んでたのでストローだけど、

あったかいマイロを飲む時は、カップと一緒にソーサーに乗ってくる小さなレンゲで啜る彼は

立派な南洋育ちの日本人です。


そういえば、私がまだ20代の頃、

実家の母が近所の人から、ほら南洋に行かれたお嬢さんは元気?

と言われたそう。


20年ほど前の九州では、まだ南洋という呼び方が日常に残ってました。