渡米してから楽しみにしていたことの一つ、
17年ゼミを見ること。
17年に一度だけ、一斉に羽化して地上に現れるのだ。
もともと息子と見ていた昆虫図鑑付録のDVDで、アメリカ北部で17年ゼミが大量発生する、という映像はよく見ていた。
こっちに来てからすぐ、次はいつ見られるんだろうねぇ、と調べてみたら、なんと2024年。しかもイリノイ州で見られると!!ということで、1年半ほどセミの大量発生を待ち望んでいた。
そんな話をESLの先生に話したら、13年ゼミという種類もいて、なんと今年は両方の素数ゼミが同時発生する年だと!調べてみると、それは221年に一度の出来事だそうだ。
家の裏にも木々が生い茂っている林があるから、きっと近所でも見られるだろう、と5月ごろからソワソワと待つ。
5月末ごろ、地面をゆっくりと歩く17年ゼミを発見!(13年ゼミかもしれない)
さ〜いよいよ大発生か?と待っていたけど、その後1〜2匹見かけるだけで一向に増えない。こりゃもっと南に行くしかないか?
すると2週間前スーパーでたまたま息子の同級生に会い、
「昨日動物園に行ったら、セミがたくさんいてぶつかってきて怖かった…」と。
その子のお母さんは「今動物園に行かないほうがいいわ」と教えてくれたけど、我が家はむしろ今行こう!ということになった。
駐車場に着くと、車の中にいてもセミの声が聞こえてくる。降りてみると、日本の真夏と同じくらいの音量。
動物園の入り口まで歩いていく途中にも、いるいる。でも、幹にびっしりくっついているのを想像していたから、少ないな?という感じ。
どうやら飛ぶのが下手みたいで、低空飛行しながらぶつかってくるセミは多数。確かに、怖い。そして、地面にもいるから下も前も見つつで、こりゃ動物を見る目的で来たら、全然楽しめないかも。
木の下には命が尽きたセミがたくさん落ちていたから、大量発生のピークはもう過ぎてしまっていたのだろう。ちょっと残念。
でもこのブラックフィールド動物園、何度行っても楽しい動物園なのだ。
広大な敷地だから全部は回りきれず、毎回、お、この生き物初めて見たね、という発見がある。
今回は、
バク、センザンコウ、サイ、カバ、見たことのないサバンナに住むイヌの仲間などなど。
そして、オカピ!
オカピは、アフリカの動物ゾーンの中でも、熱帯雨林のコースの中にいる。すぐには辿り着けないし目立たないから、ほとんど人がおらず、ほぼ貸切状態で見ることができる。
この世界三大珍獣が、誰の目にもとまる狭い檻の中ではなく、動物園の中の特にひっそりとした場所にいるのだ。そういうところが、この動物園の好きなところ。
今回セミを見に行こうという目的で気軽に動物園に行けたのは、年間パスを買ったから。
もうすぐコアラも来るらしい。
どんな場所で見られるのか、動物園の取り組みを見るのが楽しみだ。